今、最も安くて最も使える、モテ&実用車

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コンセプト

先進的なだけでなくカッコよく使えるスゴさ

要するに今流行りのメタルトップの採用で、ハードトップにもなるオープンカーなんだけど、何がスゴイって“実用性も押さえつつ、カッコいい”こと。何言ってんの? 当たり前じゃん、などと言うなかれ。

例えばこれが国産車だったらどうだろう。厳しい意見だけど、いい例が昔あったホンダのCR-Xデルソルだ。“ハードトップでオープン”ということばかりに執着し、本来大切な“使えてカッコいい”という部分がおろそかになってた気がする。要するに技術バカ。だからなんだかんだで売れなかったのだ。

ところがどっこいコイツは違う。ハードトップにもなるオープンカーである以前に、単純にカッコよく、そして使える車。技術面とソフト面が、正しくバランスを取っているのだ。わかってるよ、プジョーは。
室内&荷室空間

かつて荷室がこんなに広いオープンがあった?

室内は意外と硬派なイメージ。乗ったのが青ボディだったってこともあるけど、黒色オンリーの内装で意外と華やかさはない。ま、プジョーとしてはハッキリとスポーティグレードって割り切ってるんだろうね。その方針もわからなくはない。

乗車前に一番気になってたのは、オープン化に伴い、より傾斜を強くしたフロントスクリーン。全高がノーマルモデルと比べて60mmも低くなってるんだけど、シートも低くなってるから意外と問題なし。頭が天井につくことはなかった。

ただしオープンにしたとき、スクリーンの切れ目が室内にせり出すから、乗り降りで頭をぶつけそうになる。それより何より素晴らしいのはトランクの広さ。ハードトップ時だとなんと410L! これだけでも買う価値ありだ。
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ドライブフィール

これは意外や意外、結構マジメにスポーティ

これが一番予想外。意外と硬いのだ、足回りが。スポーツグレードのS16と同じって話だけど、別に車高を低くするためだけでなく、走りをスポーティにしたかったからみたい。日本じゃオープンカーっていうとデート用でナンパなイメージが先行するけど、ヨーロッパじゃやっぱスポーツグレードの頂点。当然の選択なんだけど、俺が思うCCのイメージとはちと違う。

実際、走り出したら、すぐ路面からの突き上げをビシバシ感じるし、ステアリングも重めで、コーナリング中のロールも少ない。ハッキリとスポーツテイスト。

だけど1.6Lエンジンは意外にトルクがあるし、重めの車重もさほど問題なし。ハードトップ時のボディ剛性もそれなりだし、特に不満はありまっしぇーん。
こんな人にオススメ
いかにもヤングギャルにオススメって感じだけど、俺的には独身オトコにもオススメ。カッコいいし、意外とスポーティだし、何よりトランクが広くて実用的。こんなに万人ウケする車、めったにないよ。ミニバンもいいけど、ことモテ度じゃ断然上。っていうか俺、今度これ買っちゃうもんね~、イヒヒ~
SPECIFICATIONS
グレード 1.6
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3810 x 1675 x 1380
ホイールベース(mm) 2440
車両重量(kg) 1210
乗車定員 4人
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1587
最高出力 80kW(108ps)/5800rpm
最大トルク 147N・m(15.0kg-m)/4000rpm
車両本体価格 275万円
写真:芳賀元昌 文:小沢コージ