【試乗】アウディ 新型e-tronスポーツバック|満を持して日本のプレミアム電気自動車市場に登場したアウディのピュアEV
カテゴリー: アウディの試乗レポート
タグ: アウディ / e-tronスポーツバック / EDGEが効いている / c!
2020/11/17
発表から丸2年を経てようやく日本に上陸
テスラの寡占状態だった日本のプレミアム電気自動車(BEV)市場に、満を持して投入されたのが、アウディ「e-tronスポーツバック」だ。そもそも「e-tron」が本国で発表されたのは、2018年9月のこと。それから丸2年を経てようやく日本に上陸した。
ボディタイプは背の高いSUVスタイルのe-tronと、クーペスタイルのe-tronスポーツバックの2種類があり、日本へはまず後者から導入が始まった。
プレミアムBEVは、各社で性能が拮抗しており、おおよそ90kWhのバッテリーを搭載し、一充電あたりの航続距離は400km超というのがひとつの目安だ。
アウディe-tronスポーツバックも例にもれず、95kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、一充電あたりの航続可能距離は最大405km(WLTCモード)となっている。
ボディサイズは全長4900mm、全幅1935mm、全高1615mmで、Q5よりひと回り大きく、Q7やQ8よりはやや小さく背は低い。基本骨格は内燃エンジンの搭載を前提としたVWグループの「MLB evo」プラットフォームをもとに改良を加えたものだ。
サスペンションなどの主要パーツはQ8と共通で、前後アクセルにそれぞれ計2基の電気モーターを配置。最高出力300kW、最大トルクは664N・mを発揮する。
通常走行時は主にリアのモーターを使用することでエネルギー消費を抑制し、滑りやすい路面や急加速、コーナリング時などには所要時間わずか0.03秒でフロントモーターが駆動する電動クワトロ4WDシステムを搭載する。0→100km/h加速は5.7秒とスポーツカー並みだ。
エクステリアデザインはQ3スポーツバックに始まった背の低いクーペスタイルで、アウディはどうやらA1やA3のハッチバックモデルだけでなく、SUVクーペにもスポーツバックという名称を使うようだ。
e-tronスポーツバックは、ことさらBEVであることを強調していないのがいい。強いてガソリン車との違いをあげれば、ガソリンの給油口の代わりに左右のフロントフェンダー上部に充電ポートが備わっていることくらいだ。
また、試乗車の導入記念モデル「e-tronスポーツバック55クワトロ ファーストエディション」には、オプションのバーチャルエクステリアミラーが装着されていた。これはサイドミラーが小型カメラシステムとなり、車両後方の映像を室内のモニターに表示するというものだ。
最初はいつものクセでサイドウインドウの外にミラーを探してしまった。多少の慣れは必要だが、スリム化による空気抵抗低減の他、夜間や雨天時なども映像が補正され明るくクリアに見えるなど、安全性向上にも寄与する。
快適性を重視したアウディ製電気自動車
走り出してすぐに、その静粛性の高さに驚いた。BEVなので静かなのは当たり前なのだが、昨年海外でSUVタイプのe-tronに試乗する機会があったが、それよりも明らかに洗練されていた。
特に高速道路を100km/hで巡航するシーンなどでは、風切り音もロードノイズも実によく抑えこまれている。ちなみにe-tronのCd値は0.27であるのに対して、スポーツバックは0.25になる。
試乗車にはサイレンスパッケージとして静音性の高いアコースティックサイドガラスを採用し、さらにタイヤにも吸音スポンジが仕込まれているようで、その静粛性の高さはフラッグシップサルーンのA8をも凌ぐものだ。
ジャガーIペイスやポルシェ タイカンなどは、スポーツモードで電気的な音を出す工夫を加えているが、このe-tronは快適性を重視しているようでそういった仕掛けはない。
ハンドリングに関しては、背の高いe-tronに比べればより軽快で、エアサスペンションのモードを切り替えれば、2.5トン超の重量級マシンとは思えない機敏な走りをみせる。ただ、やはり静かで滑らな乗り味であることがウリで、スムーズに走らせることの方が似つかわしい。
エネルギー回生に関しては、減速G強めのいわゆるワンペダルフィーリングと呼ばれるアクセルオフで完全停止するような仕様にはなっていない。
実際はマイナス0.3Gまでの減速であればモーターの回生だけで賄われており、仮にドライバーがブレーキペダルを踏んでいたとしても物理的なブレーキは作動していない。これで日常の使用シーンの約90%をカバーしているという。0.3Gを超えて初めてメカニカルブレーキが制動を始める仕組みになっている。回生の度合いは、ステアリングに備わるシフトパドルを使ってを3段階で調整が可能だ。
ただし、高速道路などでは自動モードを選択してACC(アダプティブクルーズコントロール)を使用するのがスマートといえる。ミリ波レーダーによって前の車との距離をセンシングしながら車が自動的に回生のレベルを調整してくれる。その動作は極めて自然なもので、先の静粛性や滑らかさとも相まって、疲れ知らずの快適なロングドライブが味わえる。
充電に関しては、左フロントフェンダーにある充電ソケットがCHAdeMO規格の急速充電(50kWまで)に対応。また右フェンダーは200Vの普通充電用だが、標準の3kWだけでなく、日本向けにオプションとして8kWの充電器が用意されている。
これを使用すれば、約11時間で満充電にすることが可能となる。夕方帰宅してひと晩充電すれば朝には満充電になっている算段だ。
e-tron スポーツバックは、内外装の質感の高さはもちろん走行性能に関しても、アウディらしく全方位で洗練されている。競合を見渡してみても約1300万円という車両価格は決して高くはないと思わされる出来映えだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●アウディ e-tronスポーツバック 55 クワトロ 1st エディション バーチャルエクステリアミラー仕様 4WD
型式 | ZAA-GEEAS | 最小回転半径 | 5.7m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.9m×1.94m×1.62m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.93m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.65m/1.65m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 2560kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.19m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
アンティグアブルーメタリック、ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、フロレットシルバーメタリック、デイトナグレーパールエフェクト |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
- |
型式 | ZAA-GEEAS |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | アンティグアブルーメタリック、ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、フロレットシルバーメタリック、デイトナグレーパールエフェクト |
オプション色 | - |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
不明 |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.7m |
全長×全幅× 全高 |
4.9m×1.94m×1.62m |
ホイール ベース |
2.93m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.65m/1.65m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2560kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.19m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | EAS-EAW | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 408ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
664(67.7)/- |
エンジン型式 | EAS-EAW |
---|---|
種類 | 電気モーター |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | -cc |
最高出力 | 408ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
664(67.7)/- |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 電気 |
燃料タンク容量 | -リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |
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