メルセデス・ベンツ Eクラスクーぺ/カブリオレ|海外試乗

ようやく手を出しやすいEのカブリオレが上陸する。しかも運転すれば、高速安定性や経済性はこれまでのモデルを上回っている。クーペもE250は現行よりも性能がアップした。リアシートはどちらも実用になる。40~50代のセレブな夫婦が乗ったら似合う車に仕上がった

新たに投入されるE250カブリオレに注目

手を出しやすいカブリオレ登場

5月にセダン/ワゴンを2000か所以上も変更したEクラス。続いてクーペ/カブリオレが同じようなビッグマイナーを受けた。新型のクーペ/カブリオレの日本上陸は今秋の予定だが、その変更レベルはかなり高い、という。そこで、日本上陸の前に実力をチェック。北ドイツのハンブルグで開催されていたプレス試乗会に出かけた。

新型の目玉ともいえるのはE250カブリオレ。現在のラインナップはクーペがE250(669万円)、E350(875万円)、E550(1100万円)、カブリオレがE350(923万円)の4車種。カブリオレは1車種しかなかった。新型はカブリオレにエントリーモデルとしてE250が加わる。しかも右ハンドル仕様だ。当然価格もクーペのE250に近い価格になるはず。買いやすいカブリオレが登場するのだ。

新型は、パワーユニットが現行の1.8Lターボ(204ps)から2Lにアップした。この2Lユニットは世界初の成層燃焼リーンバーンとターボ、ERGを組み合わせたもの。4.7Lツインターボも豪快な走りを楽しめるが、さっそく試乗会会場でE250カブリオレを指名した。

1.8Lターボよりトルクフルでエコ

乗り込む前に外観をチェック。スタイリングは5月に変更されたセダン/ワゴンに準じているが、ヘッドライトレンズの形状やグリルの横バーの数など、微妙に異なるデザインを採用している。インテリアも同様だ。

2Lターボエンジンのフィーリングは一言で表すと、1.8Lターボよりもトルクフルでエコ。燃費も実走行で9~12km/Lを記録した。7速ATもセッティングがセダン/ワゴンと微妙に違い、よりエコな方向になっている。さらに、高速走行時の安定性もこれまで以上にハイレベルに仕上がっていた。

クーペにも言えることだが、E250の完成度は、かなり楽しめるレベルと言える。

Eクラスセダン/ワゴンと同様に、新デザインのLEDハイパフォーマンスヘッドライトやLEDリアコンビランプを採用

Eクラスセダン/ワゴンと同様に、新デザインのLEDハイパフォーマンスヘッドライトやLEDリアコンビランプを採用

車間距離を自動で維持するディストロニック・プラスなどを備えるレーダーセーフティパッケージや360度カメラシステムなども用意する

車間距離を自動で維持するディストロニック・プラスなどを備えるレーダーセーフティパッケージや360度カメラシステムなども用意する

E250には成層燃焼リーンバーンとターボ、排ガス再循環装置(EGR)を組み合わせた2L直4ターボエンジンを搭載

E250には成層燃焼リーンバーンとターボ、排ガス再循環装置(EGR)を組み合わせた2L直4ターボエンジンを搭載

SPECIFICATIONS

グレード E250Cabriolet
駆動方式 FR
トランスミッション 7AT
全長×全幅×全高(mm) 4703×1786×1398
ホイールベース(mm) 2760
車両重量(kg) 1765
乗車定員(人) 4
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1991
最高出力[ps/rpm] 211/5500
最大トルク[N・m/rpm] 350/1200-4000
Tester/石川真禧照 Photo/メルセデス・ベンツ日本