※この記事はカーセンサー関東版3号(2001年1月18日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

気持ちよい力強さと滑らかな回転。ベストマッチな新2.4Lエンジン

  • トヨタ ハリアー 走り|プレイバック試乗記
  • トヨタ ハリアー インパネ|プレイバック試乗記
↑スーツも似合うサルーン感覚の上級SUV。ウインダムと同じプラットフォームを流用(左)アルミ調のインパネオーナメントやドアスイッチベースがiRバージョンの特徴(右)
マイナーチェンジのキモは、非力だと不評だった2.2L直4エンジンが2.4Lになったことと、Sパッケージに代わってiRバージョンが新設定されたことだろう。

結論から言えば、スペシャリティなスタイルでSUVクラスに新風を吹き込んだハリアーがようやくベストマッチなエンジンとインテリアの雰囲気を手に入れた、ということだ。それほど2.4Lの出来はよく、iRバージョンのファッション性は高い。

新エンジンのいいところは、車体を引っ張る力強さはもちろん、それをドライバーに気持ちよく感じさせてくれることにある。特に3000回転手前から4000回転にかけての、トルクフルで滑らかな回り方は、従来の2.2Lモデルでは全く味わえなかったもの。エンジン音もトヨタの4発にしては(失礼)うるささを感じない。

iRバージョンはファッション性で選ぶのが正解

  • トヨタ ハリアー エンジン|プレイバック試乗記
  • トヨタ ハリアー リアスタイル|プレイバック試乗記
↑ハリアーにベストマッチといえる2.4Lエンジン。200ccの差はことのほか大きい(左)人気車ゆえ外観の変更はリアランプデザインやフロントグリルなどわずかにとどまる(右)
3Lエンジンのパワフルさは健在だ。 圧倒的に速い出足に余裕の高速クルージングなど、予算に余裕があるのなら3Lをオススメするが、2.4Lでも不満がなくなった、ということだけは確かである。

iRバージョンは、すべてのグレードにある。20%ほど硬めに設定された足回りやアルミ調のインテリアパーツ、そしてハンドルでシフト操作を行うステアマチックが主な特徴。

走りの味に違いが出るのは、高速コーナーでの安定感や、段差を連続して越えるときのコツンコツンとした収束具合ぐらい。

硬いという印象はない代わりに大きな特徴も見出せない。iRバージョンは、走りの実というよりも、そのファッション性で選ぶもの、と考えるのが正解だ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード Gパッケージ(2.4L 2WD)
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4575×1815×1665
ホイールベース(mm) 2615
車両重量(kg) 1580
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 2362
最高出力[ps/rpm] 160ps/5600rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 22.5kg-m/4000rpm
10・15モード燃費(km/L) 10.6
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/75
車両本体価格 263.0万円

奥平淳の責任採点

コンセプト 5点 取り回し 4点 加速性能 4点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 5点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 4点 環境対策 3点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 4点 燃費 3点
後席居住性 3点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 5点
内装の質感 5点 トルク感 4点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 80/100
(Tester/奥平 淳 Photo/芳賀元昌)