【ホンダ CR-Zの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
2021/02/23
ホンダ CR-Zの中古車は今
ハイブリッド専用のスポーツクーペとして、2010年に登場したホンダ CR-Z。ホンダの名車であるCR-Xを思わせるコンパクトなスタイルで、販売当初から注目を集めた。CVT以外に6速MTも用意されたことで、最先端の車と走りが好きな人を魅了したモデルだ。
デビューから10年以上が経過したこともあり、前期型は予算100万円以内で買える物件が増えてきた。ただし、MTはCVTより20万から30万円ほど高い相場で推移している。
流通台数は少ないが、二度のマイナーチェンジで走りを熟成させた後期型や、無限のコンプリートモデルも見つけることができる。
ここからはCR-Zの特徴や、中古車相場について紹介する。
CR-Z(初代)の特徴と中古車相場
■CR-Z(初代)DATA
生産期間:2010年2月~2017年1月
中古車流通量:約650台
中古車価格帯:30万~260万円
■CR-Z(初代)の特徴
ホンダは2007年の東京モーターショーで、ハイブリッドライトウェイトスポーツのCR-Zコンセプトを初公開。1980年代に当時の若者を魅了したCR-Xをほうふつとさせるスタイルに会場が沸いた。
2009年の東京モーターショーでは、より市販車に近い形になったCR-Zコンセプト2009が公開された。そして2010年2月、満を持して市販モデルがデビューを飾る。
全長4080×全幅1740×全高1395mmという取り回しやすいコンパクトなボディは、空力性能が高められたワンモーションフォルムを採用。フロント部は低く絞り込まれ、ボディサイドの2本のキャラクターラインが後方に行くに従って切れ上がることで、スピード感を演出している。
リアには後方視界を確保するため、バンパー上部にエクストラウインドウを配置してある。
インテリアは、タコメーターをセンターに配置し、その中にデジタルスピードメーターを組み込んだ大型メーター中心に、バッテリー残量、瞬間燃費、燃料残量などを水平基調のメーターでデジタル表示している。
カタログ上は4人乗りとなっているが、後部座席はあくまでエマージェンシー。2 by 2のスポーツモデルと考えておいた方がいいだろう。
グレード構成はシンプルで、上級グレードの「アルファ」とベースグレードの「ベータ」の2種類。「アルファ」は、ドアグリップに金属加飾が施されている。さらに、オプションでレザーインテリアや大型ガラスのスカイルーフも用意された。
パワートレインは1.5L 直列4気筒に、同社のハイブリッドモデルであるインサイトに搭載された小型のハイブリッドシステム“IMA”を組み合わせたもの。軽量ボディも相まって、2Lエンジン並の加速力を体感できる。
1.5Lエンジンには、巡航中に1バルブを休止させて燃費性能を高める機構を採用。アイドリングストップも組み合わせ、燃費は22.8km/L(CVT・JC08モード)を実現した。
トランスミッションは、どちらのグレードも6速MTと、パドルシフト付きのCVTが用意される。また、6速MT、CVTともにスポーツ、ノーマル、ECONから走行モードを選べる3モードドライブシステムを搭載した。
2011年7月には、ブラックインテリアダークグレーのアルミホイールでシックな雰囲気になった「アルファ ブラックレーベル」を追加設定。
2012年9月には、初のマイナーチェンジを実施。グリル形状が変更され、ヘッドライト下部に8連のLEDポジションライトが配置された。
また、このタイミングでハイブリッドシステムをリチウムイオンバッテリーに変更している。前期型のニッケル水素バッテリーより1.5倍の電圧を発生させられるようになったことで、モーター出力が向上した。
2013年10月には、「アルファ ブラックレーベル」に2トーンボディを設定。そして、2015年8月には2度目のマイナーチェンジを行った。
このマイナーチェンジではポジションランプに加え、ヘッドライトとウインカーもLEDに変更。併せてグリルやリアバンパーのデザインも変更されている。そして、サイドブレーキが電子制御式に変更されるとともに、リアのトレッドを10mm拡大。ダンパーの減衰力やバネレートも見直されたことで、ハンドリング性能が高められている。
■CR-Z(初代)の中古車相場
流通している物件のうち、多くが2012年8月までの前期型になる。そのうち約7割がCVTで、最安値帯は総額30万~50万円。このゾーンは走行距離10万km以上の物件が多いが、予算を70万円ほどまでアップすれば、走行距離6万km程度の物件も射程圏内に入る。
MTは50万円前後が最安値帯となる。走行距離6万km程度の物件を狙うなら、予算100万円が目安だ。
スポーツカーを操る楽しさを味わいたい人にはMTがオススメだが、CVTはハイブリッドシステムとのバランスがいいので捨てがたい選択。価格帯はMTの方が高くなっているので、スタイル重視の人にはあえてCVTをオススメしたい。グレードは、上級グレードの「アルファ」を選んだ方が満足度は高いだろう。
シックで大人な雰囲気の「ブラックレーベル」は約70台が流通。こちらも、CVTよりMTの価格の方が高めだ。
走りを重視して選びたい人には、マイナーチェンジで熟成を重ねた後期型がオススメ。流通台数は約30台と少ないが、探してみる価値はある。総額180万~200万円プラスαが予算の目安。
CR-Zには2013年に無限がスペシャルチューンを施した、コンプリートモデル“MUGEN RZ”も存在する。現時点での物件掲載はないが、特別なCR-Zが欲しい人は狙ってみる価値がある1台だ。
▼検索条件
ホンダ CR-Z(初代)× 全国※記事内の情報は2021年6月18日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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