スバル XV ▲次期XVは、台形モチーフのホイールアーチに厚みのある樹脂モールが装着され、彫りの深いキャラクターラインとともにアグレッシブな印象が演出されるだろう。プラットフォームには、現行モデルの改良版が用いられ初めてターボエンジンが搭載される

車名の変更も検討中

フォレスターよりも手軽なSUVとしてスバル商品群にラインナップされているXVは、インプレッサから派生した車種だ。次期型ではダウンサイジング過給と新ネーミングが与えられるようだ。

2017年に発覚した完成検査不正の問題や、相次いだ大規模リコールでスバルには厳しい視線が向けられている。イメージ向上を図るため、新しい中期計画「STEP」が策定された。

新しいスバル像を実現するために欠かせないのが、魅力的な商品だ。2020年には、すでに告知されているようにレヴォーグの世代交代が控えている。

2021年には、次期レヴォーグとコンポーネントを共有するWRX-S4がモデルチェンジ。そして、2020年7月19日にお知らせしたRX-STIは、22年春に発表され同年半ばにはXVが世代交代へ。



スバル XV▲3代目インプレッサをSUV風に仕立てたモデルに始まり、2回の世代交代を経て現在は3代目が販売中のXV。ポップな外板色などが特徴にあげられる

インプレッサとの順序が逆転

ここで気になるのはインプレッサとの時系列だ。新開発のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)と、日本車初の歩行者エアバッグが用いられた現行は2016年10月に発売。

多くのパーツを共有するXVは、2017年4月に投入された。こうした経緯を踏まえると本来ならインプレッサが先にモデルチェンジを迎えるはず。

ところが、次期モデルに関してはXVが先行して代替わりに踏み切る。これも世界的にSUV熱が高まっている影響だろうか。外観はSUVらしさが向上するはず。

ダウンサイジングユニットが採用されるか

次期XVは、インプレッサとの違いを強調するために外板パネルの共有率が下がるのでは?とのうわさもある。

SUV人気が高止まりしてグローバルで十分な販売台数を稼げる見通しが立てば、単独車種として独立する方向に話が進む可能性もある。

パワートレインでは、ダウンサイジング過給の実用化に期待が高まる。2L NAの代替ユニットとして開発されている1.5Lターボは、早ければ2022年頃にも実用化される見込みだ。

このダウンサイジングターボユニットは、まず次期インプレッサXVに用いられるとの見方が強い。また、XVから導入されたマイルドハイブリッドも引き続きラインナップされるに違いない。

すべての仕向地で車名をクロストレックに統一か

ここまで次期XVとして紹介してきたが、じつはスバル社内で車名変更が取り沙汰されている。

アルファベット2文字の記号的なネーミングは親しみにくくわかりにくいとの理由から、北米で使われているクロストレックの名称を全世界で展開できないか検討されているという。

もし実現すればフォレスターと並んでスバルの将来をけん引するSUVとして、名をはせることになるだろう。

※2020年8月21日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2022年9月
■全長×全幅×全高:4470×1800×1550(mm)
■搭載エンジン:1.2L 直3

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、スバル