▲トヨタが新たに開発している新型SUVは既存のC-HRとは異なる道具感の強い車か!? 角ばったシルエットが実用性の高さをアピール。SUVには珍しいスライドドアの採用にも期待が高まる ▲トヨタが新たに開発している新型SUVは既存のC-HRとは異なる道具感の強い車か!? 角ばったシルエットが実用性の高さをアピール。SUVには珍しいスライドドアの採用にも期待が高まる

C-HRとRAV4のすき間に投入される新型SUV

SUV人気の上昇に合わせて、トヨタが商品群の充実に乗り出す。

トヨタのクロスオーバーSUVのラインナップに目をやると、シャシーにプリウスと同じTNGAのGA-Cプラットフォームを用いているC-HR、その上に位置するのがRAV4である。

北米デビューに続いて、国内でも2019年4月10日に発表される。

C-HRとRAV4が存在しているにも関わらず、貪欲にモデルを増やしていく姿勢には、トヨタの意地と意欲が感じられる。

初代RAV4は当時のカローラなどをベースに開発されたが、いまやカムリと同じGA-Kプラットフォームの採用車となり、ワンクラス上へと成長している。

一体、次に現れるのはどんな車なのか。

新型SUVは、C-HRとRAV4の間に位置する車として投入される計画だ。

随分と狭いすき間を狙ってリリースされるが、当然キャラクターがかぶらないよう違った方向性が掲げられるに違いない。
 

過去に登場したモデルにヒントが

▲北米のデザインスタジオ、CALTYが手がけたコンセプトカーがFT-4X。都市在住の若者をターゲットに想定したSUVだ。観音開きと上開きのどちらにも開けられるリアゲートなど、遊び心のつまったスタディモデルだった▲北米のデザインスタジオ、CALTYが手がけたコンセプトカーがFT-4X。都市在住の若者をターゲットに想定したSUVだ。観音開きと上開きのどちらにも開けられるリアゲートなど、遊び心のつまったスタディモデルだった
▲TOOL-BOX(道具箱)とJoyの頭文字を与えられたスタディモデルとして、2017年の東京モーターショーに登場した、TJクルーザー。フラットに収納できる助手席とリアシートによって3mの長尺物も載せられる空間が確保される▲TOOL-BOX(道具箱)とJoyの頭文字を与えられたスタディモデルとして、2017年の東京モーターショーに登場した、TJクルーザー。フラットに収納できる助手席とリアシートによって3mの長尺物も載せられる空間が確保される

新型SUVのヒントとして想像できるモデルが、2017年のニューヨークオートショーで公開されたコンセプトカーのFT-4Xと同年の東京モーターショーで出品されたTJクルーザーだ。

TJクルーザーは、商用車の積載性とSUVの力強さが融合したデザインで、助手席をフラットに格納してサーフボードや自転車などが載せられる空間を作り出せる点がアピールポイントに掲げられた。

SUVでは珍しいスライドドアの採用も実用化を前提に、ユーザーの反応を模索する狙いで織り込まれた。実現すれば注目を集めるだろう。

シャシーには、GA-Cプラットフォームが流用され搭載エンジンには新世代ユニットの2Lを採用。さらに、電気モーター併設のハイブリッド仕様もラインナップ。

4WD車には、新型RAV4で先に実用化されるダイナミックトルクベクタリングAWDが用いられる。これは、左右後輪のトルクが別々に制御されて、走破性と旋回性の向上が図られる新しいシステムだ。

なお、ハイブリッド仕様には、後輪を電気モーターで駆動させるE-Fourが用いられる。こちらも後輪トルクが1.3倍に増強されて性能アップが図られる。

新型SUVは、日本国内だけでなく北米マーケットも考慮した車に仕上がるだろう。

※2019年2月27日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2021年以降
■全長×全幅×全高:4350×1780×1630(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+モーター 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ