▲専用のカーボンモノコックプラットフォームに、V6ツインターボと前後2個の電気モーターが搭載されて、最高出力1000psをめざすトヨタ GRスーパースポーツ。2019年の東京モーターショーでアンベールされる予定だ ▲専用のカーボンモノコックプラットフォームに、V6ツインターボと前後2個の電気モーターが搭載されて、最高出力1000psをめざすトヨタ GRスーパースポーツ。2019年の東京モーターショーでアンベールされる予定だ

次元の違う車を想定

社内カンパニー制にのっとり、存在感を増したトヨタGAZOOレーシング。いちだんと夢を追いかけることが可能になり、世界屈指のスーパースポーツと肩を並べる高性能モデルの開発にGOサインが出された。

同カンパニーでは、すでにプロジェクトチームが結成されて開発が立ち上がっているのだ。2020年のデビューを目指して、GAZOOレーシングが手がけていくスーパースポーツは、レクサス LFAの後継車も兼ねるが、次元の違う車が想定されている。

ボディはカーボンモノコックで、キャビン後方にパワートレインが配されるミッドシップ方式を採用。そのエンジンベイに収まるのは、V6ツインターボで、LFAに使われたV10ユニットとはまったく異なる動力源が用いられる。排気量は3.5Lから4L程度か。

電気モーターの力も借りて1000psオーバーをめざす

エンジンをアシストする目的で、電気モーターも併設されるが、これとは別に前輪用にもモーターが設けられて4WDに仕上げられる。

ホンダ NSXは、左右前輪にモーターが1個ずつ配置されて、駆動力で車を旋回させる思想を取り入れたが、トヨタ GRスーパースポーツは、車重が軽く十分なハンドリング性能が得られることから、こうした仕掛けを起用せずに済む模様だ。

V6ツインターボと前後2個のモーターが発揮するシステム出力は1000psに達する。

驚きの価格設定!!

では、いくらに値づけされるのか。3750万円に設定されたLFAは、レクサス商品群の中でも群を抜いて高かった。「今度のスーパースポーツも同額くらいかな?」「いや、5000万円くらいに上がるか!?」などと思いきや、なんと1億円オーバーが想定されているというから驚きだ。

1億円オーバーの価格を掲げる、トヨタ GRスーパースポーツは、いったい何をライバル視しているのか。価格や性能を照らし合わせると、浮上してくるのが、ラ フェラーリやマクラーレン P1だ。ラ フェラーリは、6.3LのV12エンジンとエネルギー回生システムが搭載されて、システム出力963psを誇る車だ。

一方のマクラーレン P1には、3.8L V8ツインターボに電気モーターが組み合わされ、最高出力916psを発生。ともにコレクターズアイテムとも言えるキャラクターに仕上げられている。

この点から、トヨタ GRスーパースポーツもガレージに並べておく、コレクター向け商品の側面も持ち合わせることが想像できる。2019年の東京モーターショーでのお披露目が楽しみだ。



▲トヨタ社内で、トヨタ GRスーパースポーツのライバルと設定されている、フェラーリ ラ フェラーリ ▲トヨタ社内で、トヨタ GRスーパースポーツのライバルと設定されている、フェラーリ ラ フェラーリ
▲同じくターゲットとされる、マクラーレン P1。どちらも900psオーバーの少量生産スポーツとして、2013年のジュネーブモーターショーで発表された ▲同じくターゲットとされる、マクラーレン P1。どちらも900psオーバーの少量生産スポーツとして、2013年のジュネーブモーターショーで発表された

※2017年11月16日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2020年
■全長×全幅×全高:4700×1950×1150(mm)
■搭載エンジン:V6ツインターボ+モーター

text&photo/マガジンX編集部