▲街中でも法定速度の中で走りを楽しむ。これができれば通勤が退屈な時間から有意義な時間に変わるもの。仕事が終わった後のナイトドライブが趣味になるかもしれませんね ▲街中でも法定速度の中で走りを楽しむ。これができれば通勤が退屈な時間から有意義な時間に変わるもの。仕事が終わった後のナイトドライブが趣味になるかもしれませんね

毎日やってくる通勤時間から退屈を取り除こう!

これから職場に行く、あるいは仕事を終え自宅へと帰る時間は、とても退屈なものかもしれません。電車ならまだスマホを眺めながら暇つぶしすることもできますが、車通勤だとそういうわけにもいきません。

毎日同じ道を通り、渋滞にもハマりながら職場へ向かう。車通勤を「面倒」「時間の無駄」と感じている人も多いと思います。

「ものは考えよう」という言葉があります。通勤は退屈で無駄な時間かもしれないですが、逆にこの時間を思い切り楽しめれば、毎日このうえない時間を過ごすことができます。例えば走りを存分に楽しめる車なんか、最高ですよね!

通勤路でも走りを楽しむなら、意識してほしいのは
●日常領域で十分に楽しめる
●車の操作を楽しめる
です。
それではさっそく通勤時間を豊かにしてくれる車たちを紹介しましょう!

スポーツカーの走りを味わうなら――トヨタ 86(現行型)

▲素直なハンドリングやスポーツカー的な走りを楽しみたい人に注目してほしいモデル。150万円を切る中古車はなかなか出てこないので、少し予算に余裕を持っておくといいでしょう ▲素直なハンドリングやスポーツカー的な走りを楽しみたい人に注目してほしいモデル。150万円を切る中古車はなかなか出てこないので、少し予算に余裕を持っておくといいでしょう

5年ほど途絶えていたトヨタのスポーツカーラインナップを復活させた86。2L水平対向エンジンで後輪を駆動させるハンドリングマシンということもあり、峠やサーキットを連想する人もいるはず。でも、シートポジションが低く体感スピードは高めなので、そんなにスピードは出さずとも疾走感を味わえます。あまりスピードを出せない街中でも楽しむことができます。

スポーツカーと言われるとMTを選びたくなりますが、日々の通勤で使うことを考えると扱いやすさとスタイル重視でATを選ぶのがいいでしょう。ATだってコーナーを抜ける爽快感やアクセルを踏み込んだときの加速感は存分に楽しめます。また、スポーツカーにしては大きすぎないサイズなので、街中を走るのに重要な取り回しのしやすさも高ポイントです。

価格帯:125万~1000万円
流通量:約410台
燃費(JC08モード):12.4~13.4km/L

オープンカーならではの爽快感を楽しむなら――ダイハツ コペン(初代)

▲いまだ根強いファンがいる初代コペン。搭載エンジンは直4DOHCターボで最高出力は64ps ▲いまだ根強いファンがいる初代コペン。搭載エンジンは直4DOHCターボで最高出力は64ps

フルオープンにできる2シーターの軽自動車。ルーフは電動開閉式メタルトップなので気軽にオープンを楽しめます。軽自動車ということもあり絶対的なパワーを求めるモデルではありませんが、仕事前や帰路につく際にルーフを開けてのんびりクルージングするのは最高のひとときになるはずです。これから暖かくなればオープンカーにはもってこいの季節ですしね。

でも通勤するのにオープンカーはちょっと……という方は、ルーフをクローズしておけば普通の車と同じように過ごすこともできます。ボディカラーも豊富なので、シルバーやホワイトなどの色を選べば悪目立ちすることもありません。維持費が安く、取り回しがしやすいところもいいですね。

価格帯:35万~220万円
流通量:約680台
燃費(10・15モード):15.2~18.8km/L

走る楽しさと低燃費を両立させたいなら――ホンダ S660(現行型)

▲生産台数が少ないため新車は納車待ちが続いています。割安感は少ないですが、すぐに乗れることを考えるとあえて中古車で探すのはかなり得ですよ! ▲生産台数が少ないため新車は納車待ちが続いています。割安感は少ないですが、すぐに乗れることを考えるとあえて中古車で探すのはかなり得ですよ!

2015年4月に発売となったホンダのミッドシップ2シーターオープン、S660。タイトなコックピットは走りの次元の高さを予感させますが、シビアな操作は一切必要なし。通勤前や仕事で疲れた後に乗ることを考えるとこれはとても大切。走り出せばシフトチェンジのたびに“パシュン!”という音が気持ちを高ぶらせます。仕事に行くの嫌だなぁ、という朝でもテンションを上げられますね。

そして通勤車で大事な燃費性能はスポーツモデルの中ではぶっちぎり。毎日乗っても安心です。走りをとことん楽しむ通勤車という軸で世の中を見渡したとき、S660の右に出るものはいないかもしれません。逆に言えば楽しすぎて会社に行くのが嫌になるかも?

価格帯:180万~305万円
流通量:約160台
燃費(JC08モード):21.2~24.2km/L

唯一無二の乗り味を堪能するなら――フィアット 500(現行型)

▲2気筒のツインエアエンジンは排気量からは想像できないほどトルクフル。MTで引っ張るのが楽しいモデルですが、AT限定でも運転できる2ペダル式デュアロジックでも楽しめます! ▲2気筒のツインエアエンジンは排気量からは想像できないほどトルクフル。MTで走るのが楽しいモデルですが、AT限定でも運転できる2ペダル式デュアロジックでも楽しめます!

毎日乗る車だから、走りはもちろん見た目にもこだわりたい。そんな人にオススメしたいのがフィアットの大人気モデル、500(チンクエチェント)です。オススメは875ccの2気筒エンジンを搭載するツインエア。日本車では絶対に味わえない独特の走りは一度乗るとハマってしまうかも。ミッションはAT限定でも運転できる2ペダル式デュアロジックと、5MTを搭載するSがあります。デュアロジックは、簡単に言うとMTをATに少し近づけたもので、慣れないうちは違和感があるかもしれませんが、乗っているうちにきっと楽しくなりますよ。

また、最小回転半径が4.7mと小回りが利くので、通勤で狭い道を通ったり、狭い駐車スペースに止めなければいけない人でも安心。意外と燃費がいいところにも注目です。こんなに可愛らしい車に毎日乗れるなら通勤が楽しみになるかもしれませんね。

価格帯:60万~330万円
流通量:約430台
燃費(JC08モード):19.4~26.6km/L

スポーツ性能と利便性を追求するなら――スズキ スイフトスポーツ(現行型)

▲ショートストロークのミッションを操作し走るのは心地よいもの。スイフトスポーツは走りと利便性を両立させた万能モデルです ▲ショートストロークのミッションを操作し走るのは心地よいもの。スイフトスポーツは走りと利便性を両立させた万能モデルです

通勤が楽しくなる車は2ドア車だけではありません。時には人を乗せたり、荷物を運んだりすることもあるなら、4ドアや5ドアを選びたいもの。オーソドックスなハッチバックであるスイフトに設定されるスポーツは、1.6Lエンジン搭載のホットハッチモデルです。走りの良さは先代譲りで、中でも素直なハンドリングには定評があります。街中でもそのクイックなハンドリングは十分に楽しめるでしょう。

一方で、見た目があまり派手すぎないところも、通勤車として使うには高ポイント。ぱっと見、普通のハッチバックに見せかけて実は走りがいいのも、運転している自分だけの秘密のようで楽しいですね。

価格帯:80万~240万円
流通量:約290台
燃費(JC08モード):14.8~15.6km/L

いかがでしたか? 通勤時間が楽しくなれば、仕事にも自然に前向きになれるもの。そうしたらオンタイムもオフタイムも充実し、人生が今の何倍も楽しくなるのは間違いありません。そして通勤のオンタイムはもちろん、少し早く家を出て、あるいは仕事が終わった後にひとっ走りしたくなるかもしれません。車との付き合いもきっと今より濃密になるはずです。

※中古車価格帯、流通量はすべて4月25日時点のものになります。

text/高橋 満(BRIDGE MAN)
photo/ピクスタ、トヨタ、ダイハツ、ホンダ、フィアット、スズキ