▲せいぜい3~4年落ちで、走行距離も数千km~のフレンチコンパクトが今、車検タイミングなどの関係でかなりお買い得になっていますよ! ▲せいぜい3~4年落ちで、走行距離も数千km~のフレンチコンパクトが今、車検タイミングなどの関係でかなりお買い得になっていますよ!

オシャレで新しくて、でもお手頃価格で……という我儘、OKです!

100万円台前半ぐらいの予算感でコンパクトカーを買おうと思っているが、できれば小粋なヨーロッパ車で、それでいて年式的にあまり古くないモノがいい……とお考えのあなた。正直、こんな我儘通るはずないとお思いかもしれませんが、ピッタリな1台があります。それが、フランスのプジョー 208。特殊なスポーツグレードを除けば新車価格199万~284万円だった同モデルが今、車両本体おおむね120万~149万円で買える状況になっているんです。

まず初めにプジョー 208という車について簡単におさらいしておきましょう。

フランスのプジョー社は伝統的に、もっとも一般的なサイズの小型車(Bセグメント=トヨタ ヴィッツやホンダ フィットぐらいのクラス)に「200番台」の車名を付けています。80年代後半から90年代初頭にかけては「プジョー 205」という小型車が日本でも大ヒットしましたが、プジョー 208はそのクラスの最新世代。日本デビューは12年11月で、昨年10月のやや大きなマイナーチェンジを経て今も販売されている現行モデルです。

特徴は、いかにもフレンチコンパクトらしいちょっと小粋な内外装デザインと、昔からすべてのプジョー車に共通している「見た目はカワイイのに、いざ走らせると非常にしっかりしている」という優れた走行性能です。当初は基本的に排気量1.6Lのエンジンとごく普通のATが搭載されていましたが(※一部1.2L+5MTあり)、途中から流行りのダウンサイジングコンセプトに基づく1.2Lエンジン+5速セミATに変更され、そして昨年10月には内外装のデザインを少々変更するとともに、トランスミッションが6速のセミATに変更されました。いずれの世代も、ボディタイプは3ドアと5ドアの2種類があります。

▲12年11月から販売中のプジョー 208は、それまでのモデルと比べ軽量化や全長・全幅の短縮などのダウンサイジングが図られたコンパクトカー。小径の楕円ステアリングや、その上部に備わるヘッドアップインパネと呼ばれるメーターパネルなど、インテリアデザインも個性的だ ▲12年11月から販売中のプジョー 208は、それまでのモデルと比べ軽量化や全長・全幅の短縮などのダウンサイジングが図られたコンパクトカー。小径の楕円ステアリングや、その上部に備わるヘッドアップインパネと呼ばれるメーターパネルなど、インテリアデザインも個性的だ

3年間のメーカー保証が切れた後も特に大きな心配はなし

で、今回オススメしたいのが12~13年式のいわゆる初期型です。これが、初回車検のタイミングを迎えると同時に(基本)3年間のメーカー新車保証が切れるということで、このところグッと安くなっているのです。

具体的には、新車時価格240万円だった「シエロ」と同216万円だった「プレミアム」も、そしてMTのみの3ドアグレードである新車時199万円の「アリュール」も、すべてがおおむね120万~149万円。新車時価格と比べるとかなり安いですが、だからといって走行距離がかなり多いなどの悪条件は特にはありません。ほぼすべてが走行数千kmから、多くてもせいぜい3万km台といったところ。そんな好条件車を、新車と比べて格段にお手頃な予算で狙うことができるのですよ。

もちろん「綺麗な薔薇には棘がある」ではありませんが、安いモノには安いなりの理由は絶対にあります。まずひとつは、先述しましたが「初度登録からちょうど3年が経過し、メーカー保証が切れたから」ということです。プジョー 208に限った話ではなく、デビュー年から3年が経過した輸入車というのはたいていの場合、この理由でまずは大きく値下がりします。

その車に何らかの大きな機械的弱点がある場合はメーカー保証が切れた後に買うとちょっと大変なことも起こりえますが、プジョー 208の初期モデルは「ごく普通の1.6Lエンジン」+「ごく普通の4速AT」というシンプルなメカを採用していましたので、メンテナンスの部分で特に神経質になる部分はほとんどありません。普通に丁寧に操作して、メーカーの指定どおりにオイルや水などの交換を行っておけば、まず問題なく維持できるはずです。「それでもやっぱり輸入車は心配で……」ということであれば、業界随一の保証内容といっても過言ではない「カーセンサーアフター保証」を付帯させるという手もあります。

▲写真は初期モデルの5ドア。他に3ドアの「アリュール」や「GT」などもラインナップ ▲写真は初期モデルの5ドア。他に3ドアの「アリュール」や「GT」などもラインナップ

燃費重視なら1.2Lの後期型だが、使い方次第では前期型でも問題なし?

メンテナンスの問題はそれでOKだとしても、初期型プジョー 208の中古車相場がお安いもうひとつの理由は「燃費」です。後の1.2Lエンジン搭載グレードはJC08モード燃費で19.4km/Lですが、初期の1.6L+4速ATのグレードは実は13.4km/Lなんですね。実燃費で6km/Lも違うかどうかはさておき、やはり1.2Lエンジンの方が断然燃費がいいことは間違いありません。

この問題をどうとらえるべきかは、あなたの「使い方」によるのではないかと思います。

プジョー 208を買った後、もしも毎日の長距離使用で走行距離がかなり延びることが確実なのであれば、車両価格が少々高くても、後の1.2L仕様を買った方がいいかもしれません。しかし車両価格の差を燃料代の差で埋め合わせるには、計算してみればすぐにわかりますが、結構な長距離を走る必要があります。

それゆえ、もしもあなたの使い道が「近所への買い物やたまの週末のお出かけ程度」ということであるならば、燃費問題はさほど気にする必要ないとも言えます。また、あなたがMT車の運転を苦にしない人で、そして3ドアでも問題ないのであれば、初期年式にも1.2Lエンジンの「アリュール」というグレードがありますので、それを選ぶのもひとつの手です。

この点さえ問題にならないのであれば、小粋でお手頃な高年式フレンチコンパクトとしてプジョー 208はあなたにとってかなりのオススメです。ぜひ、カーセンサーnet内にある多数の物件を具体的にチェックしてみてください!

▲プジョー 208初期モデルの運転席まわり。デザインテイストや素材感もさすがは「おフランス物」だけあって、コンパクトカーの域を超えた上々なものだ(※写真は本国仕様) ▲プジョー 208初期モデルの運転席まわり。デザインテイストや素材感もさすがは「おフランス物」だけあって、コンパクトカーの域を超えた上々なものだ(※写真は本国仕様)
text/編集部
photo/プジョー・ジャポン