【オンリーワンを探せ】優雅でダテさたっぷりの日産パルサーエクサコンバーチブル

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2013/09/03

原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2013年8月27日に発見したのは「日産パルサーエクサコンバーチブル」です。カーセンサーnetで「パルサーエクサ」で検索してヒットしたのは1台のみ。「懐かしいなぁ」なんて思いながら見てビックリ。日産のディーラー網だったチェリー系販売会社の誕生15周年を記念して作られた、100台限定の激レアなコンバーチブルが掲載されていたのです！

1985年5月から1ヵ月間、購入希望者を全国で募り100名を抽選。今じゃ「100台限定」といっても応募が殺到するとは想像しにくいですが、当時は凄い倍率だったようです。メーカー担当者やコンバーチブル製作担当者などを交えて「納車式」までやったそうですからゴージャスな話です。

ボディサイズは全長4125㎜×全幅1620㎜×全高1340㎜とコンパクト。スポーツカー然としたルックスですが、あくまでもスポーティな“雰囲気”を味わえるオープンカーです。ボディは905㎏と今の水準でも軽いものの、搭載エンジンは1.5L直列4気筒OHCで最高出力85psでした。

ボディカラーは赤、トランスミッションは5速MTのみ。シートに「PULSAR NX」と入っているのは北米仕様のバケットタイプシートを特別採用しているからです。

当該車両ですが、写真を見るかぎりでは28年落ちとは思えないほど内装のコンディションは上々。フロントに修復歴があり、走行13万㎞オーバーと、一般的な中古車検討者なら敬遠しがちの条件が揃っていることは重々承知しています。ただ、28年前の車で100台しか作られておらず、さほど高くなかった車ですから、「残っていただけ凄い！」とも言える車です。

ハッキリ言って日産に大きな利益をもたらすような車ではなかったですから、イメージ戦略ならびに記念事業の一環として投入されたのでしょう。裏を返せばバブル景気だからこそ発売された「贅沢かつ優雅な車」とも言えます。そういった日産の心意気や当時の日本の風潮を感じながらも個性の演出ができる車です！

Text/古賀貴司（自動車王国）