「ちょうどいいホンダ」で広く知られるのはフリードですが、同車をベースに多彩な使い方を可能にしたハッチバック車をご存じでしょうか? 意外と知らない人も多いのでは? 実はそこにそおいしい秘密があるのですが、今回は、売れっ子フリードの影に隠れた狙い目の1台、フリードスパイクをご紹介します。

同車が登場したのは、本家フリードの登場から遅れること約2年の2010年7月。「可能性搭載コンパクト」をキーワードに、居住空間やラゲージにゆとりをもたせ、出掛けた先でも楽しめる車を目指して開発されました。

ホンダ得意の燃料タンクをフロントシート下に配置する床下構造で、低くフラットなフロアを実現したのはまだまだ序の口。最大のポイントはラゲージルームにあり、なかでも「反転フロアボード」は必見の装備です。

これは荷物の大きさや量によって、フロアの高さを変えられる機構で、操作はグリップに手を掛けてひっくり返すだけでOK。自転車など、比較的背の高い荷物を載せるときなどに重宝します。また、ラゲージの左右側面には、テーブルやドリンクホルダー、小物入れがたくさん用意されているため、多様な荷物を機能的に収納することができます。

エンジンは、直4の1.5L i-VTECを搭載。バリエーションはなく、ミッションはFF車がCVT、4WD車は5ATとなっています。

そんなフリードスパイクが、いよいよ100万円を切るのも間近になってきました。その程度なら別にすごくないのでは? とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、そうではないんです。一般的に相場の下端の物件は、修復歴車か多走行車、あるいはその両方というのがほとんどです。

しかし、フリードスパイクの場合、そのパターンに当てはまりません。具体的には、走行距離1.1万km、修復歴なし(グレードは1.5C)で、102万円です(3月17日現在)。しかも販売店は安心感の高いメーカー系ディーラーです。

新車時価格は159.8万円なので57.8万円安。これほど程度が良さそうなのに安いというお宝みたいな中古車が見つかるのも中古車の醍醐味。相場的にはまだまだ100万円台中盤がボリュームゾーンですが、フリードの影に隠れ、知名度が低いからこそおいしいスパイクは、ぜひチェックしたい1台です。

Text/金子剛士

エクステリアは、フリードのイメージを踏襲しつつも、ボディ同色のリアクォーターパネルやブラックアウトされたガーニッシュなどで個性を主張

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インテリアのカラーはブラックで統一され、アクティブな機能性をダイナミックに表現。インパネはチタン調の加飾を施し上質感を演出

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ラゲージの壁面にはノートパソコンなども収納できるビルトインテーブルや小物入れ、ドリンクホルダーなどを装備

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