家族が増えたからミニバン、という選択は当たり前でしょうが、スポーツカー好きにとっては、なかなか心苦しい選択だったりします。そんな人たちを歓喜させ、ミニバン=妥協ではないことを知らしめたのがホンダのオデッセイです。

4代目となる現行型のオデッセイが登場したのは2008年10月。乗る人の心をときめかせる「感性クオリティ」をコンセプトに、見て、乗って、走ってなど、あらゆるシーンで人の心に響く気持ち良さを目指して開発されました。

見た目上は3代目の延長という感じですが、中身は大幅に進化しています。エンジンは従来同様の直4 2.4Lながら、燃費が1.0km/Lアップし、10・15モード燃費は13.2km/Lを記録。もともと燃費の良かったエンジンですが、さらなる低燃費化を実現しています。

オデッセイの走りの良さは皆さんご存じでしょうが、いつなんどきでも熱い走りを楽しみたいという人は少数でしょう。家族が乗っているとき、疲れているときは静かに走りたいものです。そんなときに便利なのがECONモード。これは燃費の良い走行をサポートする機能で、燃費向上に一役買っているシステムなのです。

パッケージについても実はひそかに進化。2列目シート下の構造やシートバック形状を見直すことで、3列目の足入れスペースが約40mm、レッグスペースも20mm拡大。3列目の快適性が、よりアップしています。

中古車相場は、人気車だけにこれまでずっと高値安定傾向にありました。それだけにおいしい存在とはいえなかったのですが、登場から3年以上が経ち、ようやく値落ちが進んできました。

最安値の1台は、修復歴こそありますが走行4.6万kmで119万円。いよいよ半額以下の中古車登場です。程度にこだわっても、修復歴なし+走行4.2万kmの中古車が158.8万円と、以前に比べるとグッと狙いやすくなってきました。ようやく“買い”といえるタイミング到来です!

Text/金子剛士

ホンダ オデッセイ

エクステリアは、機能美とスピード感あふれる独自のワンモーションフォルムを採用。シャープかつアグレッシブな表情で、力強い躍動感を表現

ホンダ オデッセイ インパネ

“アドバンスド・エモーショナル・デザイン”をコンセプトに、先進性を感じさせ、上質で爽快な空間を実現。インパネは2層に重ねた造形となっている

ホンダ オデッセイ シート

2列目シートは一般的な2分割ではなく、左右と中央が独立して倒せる3分割可倒式シートを採用。物理的なスペースも含め快適性もアップしている