スタイリッシュで親しみある外観とユーティリティ性の高い装備が魅力

OVERVIEWモデル概要

軽トールワゴンの盛り上がりとともに復活した
ホンダ初期の一台
4輪車市場に本格参入したホンダが、軽セダンの2モデル目として1971年に投入したのが初代ライフ。翌年には、今日の軽自動車のスタンダードであるトールワゴンの原型“ステップバン”を派生させた。その後、一時的に名前が途絶えたが、ワゴンRの登場で軽トールワゴン市場に火が点くと、「我こそが元祖」とばかりに1997年に復活。今回紹介するのは、その第2期の3代目に当たるモデルだ。

MECHANISMメカニズム

バック&縦列駐車時のアシストシステムを、ホンダ車で初めて搭載
搭載する直3SOHCのi-DSIエンジンは、自然吸気(NA)に加え、ターボ仕様も存在。1気筒当たり2本のプラグを配置し、タイミングをずらして点火することでノッキングを軽減、低中速トルクを向上している。ショートストローク設定としてピストン速度を抑え、軽自動車で多用される中回転域のフリクション低減も実現した。

EXTERIOR & INTERIOR内外装

存在感のある外観デザインと、明るく居心地の良い室内空間
リッターカー並みに長いホイールベースをもち、前後フェンダーを張り出させたデザインを採用。ボディの四隅に抑揚をつけることによって、踏ん張り感を強調しているのが外観上の特徴だ。
ノーマル系は女性ユーザーを意識し、抹茶やバニラなど食材からイメージしたボディカラーも用意。ディーバ系はエアロパーツの装着やグリル形状の変更でスポーティな表情とするほか、カラーもダーク調を設定して差別化を図る。

DRIVING IMPRESSIONドライブフィール

静粛性は、低回転を維持できるターボのほうが高いかも?
ハンドリングはホンダ車らしく、軽快で活発。しっかりとした直進安定性と素直なハンドリングが、バランス良く両立されている。荒れた路面ではタイヤの硬さに起因する突き上げ感がややあるものの、乗り心地もおおむね良好だ。NAエンジンでも、実用域の力強さは十分。低中回転域のトルクが厚く、市街地で車の列を縫うときにも機敏に加速してくれる。むしろ中低速が力強いため、高回転域の伸びきり感に物足りなさを感じてしまうくらいだ。
2003年 9月/デビュー エンジンやボディ、トランスミッションなど、すべてを刷新
3代目ライフがデビュー。グレードは装備の充実度で分けられており、上からD、F、Cとなる。エンジンは直3SOHCで、ターボ仕様も用意された。
  • ホンダ ライフ コンパティビリティ対応ボディ |人気中古車完全カタログ
  • 衝突時の衝撃を効率良く分散・吸収させる、新開発のコンパティビリティ対応ボディを採用。万が一の時でも乗員を守ると同時に、相手車両への衝撃も低減する効果がある。
  • ホンダ ライフ スピードメーター |人気中古車完全カタログ
  • スピードメーターの横には、走行距離などの情報を表示するマルチインフォメーションを搭載
2004年 10月/一部改良 内外装の装備を充実させて、より魅力的なモデルに
Dタイプに、フルオートエアコンと新デザインの14インチアルミホイールを標準で装備。また、燃費性能の向上やボディカラーの追加も行われた。
  • ホンダ ライフ インテリア |人気中古車完全カタログ
  • Fには、新たにグレー内装色を追加。また、Dのみに採用されていたフロントベンチシートを追加で設定し、従来のチップアップスライド機構付き助手席と合わせ、2種類から選べるようになった
2005年 10月/一部改良&特別仕様車 キーレスエントリー一体型キーなどを装備した特別仕様車
サイドターンランプなどの灯火類を全車に標準装備。Fをベースにフルオートエアコンなどを採用した特別仕様車、ハッピーエディションも登場した。
  • ホンダ ライフ ディーバ |人気中古車完全カタログ
  • グレード整理も行われており、エアロパーツを装備したディーバ(写真)を新たに追加。これは2005年12月に登場した特別仕様車だ。また、ターボ車はディーバとFのみの設定となっている
2006年 9月/マイナーチェンジ&特別仕様車 外観の変更と駐車アシストシステムなどの装備を追加
Fとディーバにセキュリティアラームなどを標準装備。またFFのFターボ、ディーバ、ディーバターボにはスマートパーキングアシストが設定された。
  • ホンダ ライフ|人気中古車完全カタログ
  • フロントバンパーやヘッドランプ、リアコンビランプ、ドアハンドルなどのデザインを変更し、より洗練された印象に
  • ホンダ ライフ ディーバ|人気中古車完全カタログ
  • ディーバには新デザインのエアロフォルムバンパーや、ドアミラーウインカーを採用。ディーバターボには、フロントフォグランプも追加された
2007年 6月/特別仕様車 ベース車と装備内容を変更した、2台の特別仕様車が登場
スペシャルは、ディーバのNAとターボがベース。ターボ車の方は標準のフルオートエアコンやフロントフォグランプが特別装備として奢られた。
  • ホンダ ライフ リアスタイル|人気中古車完全カタログ
  • こちらはCをベースに、カラードアウターハンドルを特別装備したスーパートピック。プライバシーガラスなどを省略したことにより、新車価格はベース車の8万7150円安い89万9850円だった
2007年 11月/特別仕様車 内外装の装備を充実させて、より魅力的なモデルに
Fをベースに、スマートキーシステムやフルオートエアコンなどを採用したハッピースペシャルが登場。ドアミラーウインカーなども装備していた。
  • ホンダ ライフ AM/FMチューナー付きCDプレイヤー|人気中古車完全カタログ
  • 翌月には、Cをベースとしたコンフォートスペシャルとファインスペシャルという2台の特別仕様車も登場。どちらも写真のAM/FMチューナー付きCDプレイヤーなどを標準で装備していた

SPECIFICATIONS代表グレードスペック

 
  H15年9月(デビュー時) H18年9月(MC時)
グレード F Cターボ ディーバ Fターボ
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3395×1475×1575 3395×1475×1580 3395×1475×1575
ホイールベース(mm) 2420
車両重量(kg) 860 840 870
乗車定員(人) 4
エンジン種類 直3 SOHC 直3 SOHCターボ 直3 SOHC直3 SOHCターボ
総排気量(cc) 658
最高出力[kW(ps)rpm] 35<52>/6700 47<64>/6000 38<52>/6700 47<64>/6000
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] 61<6.2>/3800 93<9.5>/4000 61<6.2>/3800 93<9.5>/4000
10・15モード燃費(km/L) 19.8 18.6 19.0 18.8

文:安藤 眞、ユニットクワトロ