個性派ぞろいで充実のカーライフを送れるパートナー

新車時に注目されたからといって、必ずしも中古車で人気が出るわけではありません。新車時に不人気だったからといって、中古車で不人気なわけでもありません。車は絶版になっても、長い耐用年数のなかでいつ注目されるのかわからないものです。今回取り上げた10台は、将来的に注目が集まりそうな個性派ぞろい。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。今のうちに買えば、得する車があるかもしれません。

第5位はホンダS2000(現行)。後継車の存在も噂されますが、あれほどまでに“力”の入った車はなかなか出てこないでしょう。これ見よがしのボディ剛性を与え、2Lながら最高出力250psを叩き出すエンジンが搭載されていました。足回りは年々改良が加えられたようですが、基本は粘り強く踏ん張ってくれる設定です。ライトウェイトと呼ぶほど軽くはないですが、その分パワーがあります。S2000のポテンシャルが今一度見直されれば値上がりの可能性大。

第4位はフィアットクーペフィアット(絶版)。将来的には、イタリア車の文化遺産としてエンスーが飛びつくかもしれません。斬新なエクステリアとインテリアに加えて、ドッカンターボに驚かされることでしょう。車としての性能は、一言で「アンバランス」。最近の車がバランス良く開発されているのに対して、クーペフィアットは客観的に見れば不出来です。タイムラグのあるターボは強烈だし、ブレーキは容量不足。でもそんなジャジャ馬を乗りこなす達成感が、見直されるでしょう。

第3位はトヨタクラウンエステート(絶版)。高級車なのに実用的なステーションワゴン、っていうだけで価値が出そうじゃありませんか? 静粛性やどこまでもフラットな乗り味はそのままに、たっぷりの荷物が積めるんです。クラウンという車名がもつイメージに、そぐわないところが“ハズし”の極意かもしれません。もはや絶版ですし、今後似たような車が登場するとも思えません。いつしかファッションとして流行る時代が来るでしょう。安値のうちに狙っておきたい一台です。

第2位は日産マイクラCプラス(現行)。いわゆるメタルルーフをもつオープンカーです。日産ディーラーには新車で在庫しているところもチラホラ残っているようです。マーチにしては高額ゆえに、なかなか売りづらいのかもしれません。どことなくヨーロピアンテイストが漂い、マーチなのに高級そうに見えるのが面白いところです。この手のコンパクトオープンカーは、忘れられそうな頃に人気が再燃する類です。マイクラCプラス、安い物件を見つけたら気長に乗り続けましょう。

第1位はR1(現行)。スバル最後の軽自動車と呼んでも間違いではありません。スバル独自開発による軽自動車は、終焉を迎えたのですから。R1はスバルのこだわりが節々に感じられるユニークな存在でした。まわりの軽自動車が枠を目いっぱい使って大型化するなか、シティコミューターとしての使い勝手を最大限考慮して開発されていたからです。あえてボディサイズを大きくするのではなく、低重心や走りにこだわっていました。将来的には歴史的遺産として残る存在でしょう。

フォトコレクション

写真:第5位:ホンダS2000(現行)|なんでもベスト10

第5位:ホンダS2000(現行)

写真:第4位:フィアットクーペ(絶版)|なんでもベスト10

第4位:フィアットクーペフィアット(絶版)

写真:第3位:トヨタクラウンエステート(絶版)|なんでもベスト10

第3位:トヨタクラウンエステート(絶版)

写真:第2位:日産マイクラCプラス(現行)|なんでもベスト10

第2位:日産マイクラCプラス(現行)

Report / 古賀 貴司