リーズナブルに差別化を図れる個性派揃い

結果的には個性派揃いの選択肢になりました。差別化をお手頃に図るには、こういった珍しい車を選ぶと面白いかもしれません。それでいて「ツワモノ」と呼べるだけの特徴がすべての車にあります。やっぱり中古車選びは楽しい、と感じさせてくれることでしょう。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第5位はC5(旧型)。シトロエン伝統の電子制御油圧式サスペンション、ハイドラクティブIIIを搭載しているだけでツワモノです。ネチョーっと踏ん張る足回りは、人生において一度は味わっておくべきものかもしれません。現行モデルはなんとなくドイツ車っぽい雰囲気になりましたが、旧型は相変わらずの唯我独尊ぶりを発揮しています。高いのか安いのか、どこの車なのか、すべてがミステリアスなオーラに包まれた感じです。100万円以下でも狙えるのはお得でしょう。

第4位はサーブ9−5エステート(現行)。時代の流れとともに、デザインは変わっていくものです。しかし、これほどまでに“アイデンティティ”を色濃く残しているモデルも少ないと思います。そういった意味でツワモノです。欧州系のステーションワゴン人気のなか、サーブを見逃している人は結構いるのでは? だからこそ100万円以下でも探せてしまうのでしょう。戦闘機メーカーであることを車にも感じさせるよう、配慮されている点も憎い演出です。リーズナブルにこだわれます。

第3位はキャデラックセビル(絶版)。本当はこのセビルから大胆に変わろうとしたキャデラック。「妻の運転が心地良い」というキャッチフレーズで日本でも結構CMが打たれていました。でも相変わらず良い意味でアメ車っぽかったです。昨今のキャデラックはドイツ車の影響(高速安定性を追求した)が感じられますが、セビルは「ゆったり」、「のんびり」という言葉が似合います。威風堂々としたボディサイズも、やっぱりアメリカン。メチャメチャ古いわけではないですが、骨董的価値アリ。

第2位はローバー75シリーズ(旧型)。時代の流れに翻弄された車でした。旧型は日本導入から1年で販売終了。当時、BMW傘下に収まったり、独立したり、中国メーカー傘下に収まったり、バタバタしました。車としては、「英国調」というキャッチコピーを意識した作りでした。全体的にジャガーを意識したかのようなフォルムに、カラーコーディネーションはちょっとモダンに仕上がっていました。中古車相場は100万円台で安定していますし、ネタとしてもツワモノっぽいです。

第1位はホンダシビックハイブリッド(旧型)。「ハイブリッド車」といえば、トヨタをイメージしてしまうほど市場に浸透しています。しかし、ホンダだってしっかり作っています。また、間もなく新型インサイトが登場し、市場における存在感の巻き返しを図ることでしょう。それにしても驚かされるのが中古車相場です。同年式の同じような走行距離のプリウスに比べて、かなり安いんです。かといってシビックハイブリッドが性能的に劣るわけでもありません。広告戦略の違いでしょうか。

フォトコレクション

写真:第5位:シトロエンC5(旧型)

第5位:シトロエンC5(旧型)

写真:第4位:サーブ9−5エステート(現行)

第4位:サーブ9−5エステート(現行)

写真:第3位:キャデラックセビル(絶版)

第3位:キャデラックセビル(絶版)

写真:第2位:ローバー75シリーズ(旧型)

第2位:ローバー75シリーズ(旧型)

写真:第1位:ホンダシビックハイブリッド(旧型)|なんでもベスト10

第1位:ホンダシビックハイブリッド(旧型)

Report / 古賀 貴司