小さくても速さと走らせる喜びに満ちている

久々にVWからシロッコが復活するようです。ゴルフベースの2ドアスポーツクーペです。スポーツクーペだからといって、むやみやたらにパワーを追い求めるのではなく、環境にもしっかり配慮されたモデルになるようです。というわけで、スポーティコンパクトカー市場に着目してみました。スポーティカー需要は冷え込みつつあるようですが、乗ってみるとワクワクさせられます。気になる車は中古車カタログや物件をチェックしてみてください。

第10位はダイハツYRV(絶版)。現在、ダイハツはトヨタ傘下に収まって、最近は軽自動車に特化しています。でもちょっと前までは、面白い普通乗用車も作っていたんです。特にYRVのターボモデルなんか車重は1t未満なのに、1.3Lターボエンジンのおかげで最高出力140psというスペックを誇っていました。軽快感は、ちょっとやそっとのスポーツカーには負けません。しかも大概の中古車が50万円以下で狙えてしまいます。ライトウェイト、味わってみませんか?

第9位はアウディS3(絶版)。中古車物件の少なさと中古車相場が意外と高値安定している、というのが9位の理由です。とはいってもフツーの国産コンパクトカーを新車で狙う予算で、こんな車が手に入るのは幸せなことです。4WD、1.8Lターボエンジン、そして6速MTという組み合わせです。ズングリムックリしているようなルックスですが思いのほか低重心で、路面をわしづかみにしているかのような安定感が味わえます。内装はスポーティなのに、高級感たっぷり。大人のコンパクトスポーツ。

第8位はアルファロメオ147(現行)。3.2LのV6エンジンを積む、GTAを特にオススメします。大きなエンジンをフロントに積んでいますから、前後重量バランスはハッキリ言うと悪く、ESPで運動性能をかなり補っているのがわかります。それでもオススメしたくなる色気とコンパクトカーなのに速い、というギャップがあるんです。エグゾースト音はしっかりとデザインされていて、高揚感をあおります。インテリアもエクステリアも上品なスポーティさがたっぷり。いやはや伊達です。

第7位はVWルポ(絶版)。ルポのトップ・オブ・ザ・レンジに君臨するGTIは、本当に感心させられるシャーシが与えられていました。「GTI」と聞くと加速力がたんまりありそうな雰囲気ですが、ぶっちゃけたところ4気筒1.6Lエンジンは特筆すべき性能を有していません。ルポGTIは加速性能ではなく、高速巡航で本領を発揮します。ショートホイールベースぶりをかんがみれば、ルポGTIの高速安定性は奇跡的。そして、チョロQを実車化したようなコーナリングも満喫できます。

第6位はホンダシビックタイプR(旧型)。これほどまでにコストパフォーマンスの高い車を作れるのは、世界広しといえども日本くらいじゃないでしょうか。新車時ですらコストパフォーマンスが高いのに、中古車ともなればバーゲンプライスです。100万円台で、これほど気持ちよく走れるコンパクトカーはないでしょう。とにかく走ることにこだわりぬいています。それでいて、街中での乗り心地にも十分配慮されています。いかにも速そうなルックスだけは、玉にきずですが…。

木曜日には第5位から1位を発表します。

フォトコレクション

写真:第10位:ダイハツYRV(絶版)|なんでもベスト10

第10位:ダイハツYRV(絶版)

写真:第9位:アウディS3(絶版)|なんでもベスト10

第9位:アウディS3(絶版)

写真:第8位:アルファロメオ147(現行)|なんでもベスト10

第8位:アルファロメオ147(現行)

写真:第6位:ホンダシビックタイプR(旧型)|なんでもベスト10

第6位:ホンダシビックタイプR(旧型)

Report/渡辺 敏史