1粒で2度おいしいミラクルマーチ

シティコミューターとして大人気のマーチに、オープンモデルがあるのをご存じですか? その名を「マイクラC+C」といい、見た目はマーチながらも中身は別モンという車です。価格は250万円と普通のマーチのほぼ倍。しかし、そんなマイクラC+Cも、普通のマーチと同じ価格で買えるようになってきました。

マイクラC+Cは、2005年11月に欧州市場に投入されたモデルで、日本での発売は2007年の6月。車好きの方なら、「マーチにオープン?」なんて驚いたことを覚えている方も多いでしょう。しかしもっと驚いたのはその価格。なんと250万円也。そんなお金があれば、2Lオーバーのミドルセダンが買えちゃいます。

  • 日産 マイクラC+C 外観(フロント)|おいしい中古車
  • 日産 マイクラC+C 外観(フロント)|おいしい中古車
↑エクステリアは、専用のバンパーやグリル、テールパイプフィニッシャー、サイドシルプロテクターなどで、スポーティな外観を演出している(左右)
普通なら「マーチにそんな値段は…」と考えるのが当たり前ですが、その価格にはワケがあります。冒頭でお話ししたとおり、見た目は普通のマーチなれど、実は異なる点が多々あるのです。その点をじっくり見ていきましょう。

まず、一番の特徴でもあるルーフ。これはワンタッチの完全電動式で、開閉時間は約22秒。開ければオープン、閉じればクーペになるので、状況に応じて楽しみも広がります。また、ルーフはガラスルーフなので、幌のように風切り音が気になることもなく、閉じた状態での開放感もバツグンです。

ガラスルーフと聞くと、紫外線を気にする方もいると思いますが、その点は心得たもので、紫外線を93%カットするガラスを採用したほか、シェードもあるので心配する必要はないでしょう。そしてエンジン。これは普通のマーチにはない直4の1.6Lを搭載しており、ミッションは4ATのほか、5MTも用意されています。

  • 日産 マイクラC+C インパネ|おいしい中古車
  • 日産 マイクラC+C ガラスルーフ|おいしい中古車
  • 日産 マイクラC+C 開閉|おいしい中古車
↑インテリアは本革シートなどで高級感満点(左) ガラスルーフの採用で、クローズ時も閉塞感はゼロ(右) 開閉は約22秒、周りへのアピール度も高い(右)

新車のマーチと同じ値段で手に入る

ノーマルマーチと見た目で大きく異なるのは、バンパーとグリルくらいのもの。しかし、中を見れば一目瞭然。高級感がまったく違います。なにせシートはコンビの本革。しかもシートヒーター付きとは冬場のオープン走行にありがたい装備です。そのほかメーター回りも異なり、高級感はノーマルマーチの1段も2段も上をいく感覚です。

収納に関しては、オープン状態で255Lの容量を確保するなど、何泊もの旅行でない限りは必要十分。施錠可能な助手席シートアンダーボックスなどもあるので、さほど気にする必要はなさそうです。

さて、このマイクラC+C。登場時には「いいな」と思ったものの、価格を知って「高い」と断念した人もいるでしょう。しかし、登場から約2年しかたっていないのに、もう半額以下で売られている物件もあるんです。走行距離は6.7万kmながら、修復歴なしの物件が123.8万円。走行距離にこだわっても、1万kmで148.8万円という物件もあります。これだって100万円安いと聞けばどうでしょう?

言い換えれば、普通のマーチの新車を買うのと同じ値段でマイクラC+Cが手に入るわけです。登場時は高いと思ってあきらめていたみなさん、中古車ならずいぶんと安く手に入ります。ただ、限定1500台だけにタマ数が少ないので、行動はお早めに。

Text/金子剛士