『CX-5 先進安全技術体感試乗会』に行ってきた!後編 ~参加者の声編~
2017/03/25
車好きの若者に新型『CX-5』と『i-ACTIVSENSE』はどう映ったのか
2月22日に湘南マツダが大磯ロングビーチで開催した、『CX-5 先進安全技術体感試乗会』。試乗会様子をお届けした前編、中編に続いて、後編では、実際の参加者の声に触れてみたいと思う。
唯一の学生である松井純平さんは、普段はNB型ロードスターのMT車に乗っている。「若者の車離れ」と叫ばれるなか、車を操る楽しみを知る若者のひとりだ。だからこそ、マツダ 統合制御システム開発本部 上席研究員の大村博志氏が語った「ドライバーを中心にした安全」という言葉が印象に残ったという。
『i-ACTIVSENSE』に関しては「後方からのバイクのすり抜けにヒヤッとしたことがあるので、『BSM(ブラインド・スポット・モニタリング)』はありがたい機能だと思います。あと、車の陰から人や自転車が急に飛び出してくると避けられないので、『アドバンストSCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)』が付いていると安心ですね」と語る。
『GVC(G-ベクタリングコントロール)』については、「車体が大きい割にステアリング操作がしやすくて乗りやすかったですね。ただ、自分が運転しているとき以上に、後部座席に座っているときに揺れなくて、その快適性に驚きました」とのこと。また、ドライブで遠出することも多いそうで「『MRCC(マツダ・レーザー・クルーズ・コントロール)』は、ドライブ先で疲れないから、観光やレジャーを存分に楽しめそうです」という感想を述べてくれた。
先進技術ではないがインパネ類に関しても、「目に入りやすく操作しやすい位置にボタンがある」と評価。「運転中にエアコンの操作に意識が集中して、ヒヤッとしたことがあったので、こういったユーザーインターフェースも安全につながると思います」と続けた。
「自分がNBロードスターに乗っていることもあって、マツダは運転が楽しい車をつくっている印象でしたが、最先端技術もすごいんですね」と締めくくってくれた。
マツダの先進安全技術を搭載した車を両親に勧めたい
フリーランスのグラフィックデザイナーをしている土屋絵理さんは、普段、『MINI CLUBMAN』のディーゼルに乗っている。この日は、『CX-5』のディーゼルエンジンを確かめたいと試乗会に臨んだ。
試乗で体感した先進技術以外にも様々な装備を搭載
「室内の静かさは『MINI CLUBMAN』とほぼ同じでしたが、外に出ると『CX-5』の方が静かなエンジン音でしたね。西湘バイパスに出て試乗させてもらったのですが、振動も少ないし、ガソリン車に比べるとトルクもある。気持ちよく運転できました」 また、愛車の『MINI CLUBMAN』は、あまり先進安全技術を搭載していなかったので、車の進化に驚いたという。
「取材で毎日車に乗るのですが、ヒヤリハット(重大な事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前のこと)は多い。特に、いつも走っている道に大きなカーブがあるのですが、そこはスピードが出やすい場所なんです。仕事で疲れてボーッとしていると、ついセンターラインを越えそうになったりするのですが、『GVC』や『LAS(レーンキープ・アシスト・システム)』が搭載されていれば、安心できるような気がします。『MRCC』は、渋滞は車に任せて、気持ちよく走りたいときは自分で操作できるので嬉しいですね」
さらに、『GVC』に関しては、「安心して運転できるようになるのも嬉しいのですが、助手席や後席の揺れが少なくなったので、酔いやすい子供がいる家庭で重宝しそう」と女性らしい目線での指摘があった。
もうひとつ、非常に気に入ったのは、視界の部分だ。ひとつは、フロントガラスと運転席、助手席のガラスからの視界の広さ。そしてもうひとつが、ドライバーの正面にスピードメーターやカーナビの進行方向などを表示する『ヘッドアップディスプレイ』だ。
「『ヘッドアップディスプレイ』は、『MINI CLUBMAN』にも付いているのですが、正直、少し邪魔に感じます。でも、『CX-5』のそれは、とっても見やすかった。視線が前を向いたままなので、安全につながる装備だと感じました」と土屋さん。 『CX-5』のヘッドアップディスプレイはフロントガラス照射型で、表示される場所が遠い。結果として、外の風景と表示が馴染みやすいので、より視線の移動や焦点距離の調整が少なくて済むのだ。
今回の試乗会を通じて感じたのは、「両親が高齢なので、ぜひ先進安全技術を搭載した車に乗ってほしい」ということ。「衰えた認知機能や身体能力を手助けしてくることで、万が一でも事故を起こさないようにしてほしい」とのことだった。
『CX-3』ユーザーは先進安全技術に触れて買い替えを訴求!?
父の愛車が2015年式の『CX-3』だという山下さんは、自動車部品メーカーの営業マン。
「新型『CX-5』で最初に目を奪われたのはデザイン。キープコンセプトですがさらに深く進化し、作り込まれたと思います。とくにリアのハッチとブレーキランプの造形は手が込んでいました。技術者の方が、先代のデザインテーマはリズム・躍動で二つの動きを重ねた表現で、新型はスピード・加速をテーマにひとつの動きで加速感を表現したと仰っていましたが、そのとおりだと思います」 先進安全技術で驚いたのは『GVC』だ。実際に体験した感覚を「とっても不思議な感じ」と表現した。
「ハンドルを切ると横Gがかかりますよね。これまでの経験から、体はそのGに備えようと動くのですが、『GVC』のGはとても少ない。曲がっているけれど、体にかかるGはまっすぐ走っているような感覚なので、頭と体の捉え方が違うといえばいいのでしょうか。ただ、スムーズにカーブを曲がれるので、慣れると、すごく快適で操作しやすいと思いますよ」
もうひとつ気になったのが、走行速度によって、左右各12ブロックのLEDを個別に自動点灯・消灯して夜間の視認性を高める『ALH(アダプティブ・LED・ヘッドライト)』だ。
「実際に試すことはできませんでしたが、技術者の方の説明を聞いていると、装着したい装備だと感じました。都市部から離れた暗い道を走るときには、急に人が現れてドキッとすることも多い。視認性が高まれば安全面でも安心です」と山下さん。毎日、得意先を車で回っており、いろいろな場所を走るからこその感想だろう。
山下さんは「技術者の方から開発の話を聞けたのは面白かった。また、今回は『CX-5』以外の第6世代の車も揃っていたので、安全技術を含めて、すべての機能を理解できて良かったです」と試乗会の感想を述べた。そして、「父の『CX-3』には、「GVC」も0~100km/hまでの速度域で追従走行できるようになった新しい「MRCC」も付いていません。買い替えを訴えます」と笑っていた。
デザインと走りに加えて、マツダの良さとして安全性を伝えたい
今回の試乗会は、ユーザーと最も近い距離で接するディーラーが、「マツダはデザインや走りに加えて、先進安全技術にも力を入れており、それは他社に劣るものではない」ということを伝えるために開いた。実は、マツダ本社から訪れた統合制御システム開発本部 上席研究員の大村博志氏も「安全性能を含めた先進技術は、もっと訴求するべきだと思っていた」と語る。
湘南マツダの小林社長が感じているように、高齢化が進む社会において「安全な車」の開発と販売は、非常に高いニーズがある。そして、同時に自動車メーカーの責務でもある。マツダもその責務を果たすべく、先進安全技術の開発に余念がないことが伝わる試乗会となった。
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