玄人キャンパーに学ぶ、キャンプ道具をクルマに無駄なく積む方法|Carsensor IN MY LIFE


キャンプに慣れているかどうかは積載を見ればわかる。そんなセリフがキャンプシーンではよく語られる。ただ荷物をクルマに積んでいるだけが積載だと思われがちだが、そこにはキャンパーそれぞれの経験に基づいた知恵や工夫が隠されている。そこで今回は、キャンプ通の5名におのおのの積載テクニックを披露していただいた。

【テクニック 1】シェルコン&収納ボックスを巧みに使用したテトリス積載

フォード エコノライン

まずは、“テトリス積載”を採用したファミリーキャンパーのトランクルームを拝見。そもそもテトリス積載とは何か?

簡単に説明すると、ゲームのテトリスのように、縦と横を使い分けながら荷物を収納していく方法。必要な物をひとつも漏らすことなく収めることができたときの達成感はひとしお、多くのキャンパーがこのゲーム感覚のトリコになっている。

もちろん、これほどキレイに収納するのには長年の経験あってこそ。しかし、誰でも上手に積載できる方法がひとつある。それは、収納ボックスを活用することだ。

特に効果的なのは、奥行きがある荷室の場合。細かなアイテムをまとめてしまえば荷下ろしの手間も省け、スペースもキレイに埋められる。大小様々なボックスを駆使し、上手にキャンプ道具を積み込もう。

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玄人キャンパー:秋山さん /車種:フォード エコノライン

【テクニック 2】自作の天板で荷室を棚分けしてデッドスペースを有効化

ホンダ N-BOX スラッシュ

次にソロキャンパーの積載法をご紹介。荷物量をそれほど使用しないので、基本的に「積みきれない」という問題は起きにくい。

ただ、荷物を多く積むだけが上手な積載ではない。使い勝手よく荷積するのも重要。その好例がコチラだ。

荷室の形がスクエアでない場合、何も考えずに積載してしまうとデッドスペースが生まれがち。重ねたギアが運転中に崩れ落ちることだってしばしばある。

しかし、それをいとも簡単に回避するのが、このキャンパー自作の天板。トランクの形状に合わせてカットした天板をピタッとはめ込むことで、棚分けした上手な収納が可能。もちろん荷物も安定する。荷物が少ないときでも、スペースを効率よく使うことを心がけること。

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玄人キャンパー:ヤスッペさん /車種:ホンダ N-BOX スラッシュ

【テクニック 3】クッションでかわいらしくデコレーション。荷物の横揺れ対策にも効果的

スズキ ハスラー

次にご紹介するのは、車中にまで女子キャンプの世界観を投影させた女子キャンパーの積載。重たいモノは下へ、軽いモノは上へという基本的な積載ノウハウをしっかりと押さえつつも、クッションやブランケットでかわいらしく飾り付け。しかし、これらのクッションには他にもメリットがある。

例えば、ランタン横に配置したブランケット。というのも、悪路が目立つキャンプ場までの道中では、「ルミエールランタンが割れちゃった」というのはよくあること。

特に目の届かないトランクルームにおいては、ワレモノの存在が気が気でない。そのため、ワレモノを収納するときはクッション性のあるもので保護してあげることが重要。

そこで便利なのがクッションやブランケット。もともとキャンプ場で使うアイテムなので、わざわざそのためだけに用意する必要がなく、ワレモノを保護しつつかわいらしいルックス。見た目だけでなく、機能的な部分まで計算した女子キャンパーの積載に、脱帽だ。

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玄人キャンパー:momoさん/車種:スズキ ハスラー

【テクニック 4】ラグを敷いてカモフラージュ。スッキリ見えて◎

日産 セレナ

後部シートを倒してトランクスペースを拡大したコチラの積載。今回注目するのは「シートの上にラグを敷く」というテクニック。シート下の混沌としたスペースを覆うことができるので、ハッチを開けた印象がすっきりと見える。

その隠したシートの下にはちょっとしたスペースが生まれるので、使用頻度の少ないギアを収納するのに最適。上述した女子キャンパーの積載が見せる収納なら、コチラは隠す収納というべきか。見せるor隠すのメリハリがついてキレイに収納することができる。

また、ラグを敷いているので車中を清潔に保つことが可能。例えば、キャンプ後の汚れたアイテムを載せても平気。BBQで使う炭だって気兼ねなく置ける。このように、シートをフラットにして積載する場合にはラグを敷くのがオススメ。

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玄人キャンパー:河野健児さん/車種:日産 セレナ

【テクニック 5】サーフキャンパー必見! ランドリーバスケットでおしゃれかつ水漏れ防止

吉沢悠

最後にご紹介するのはコチラの積載。ロケーションを見て“ビビッ”ときた方もいるだろうが、コチラの積載を披露してくれたのはなんとサーフキャンパーだ。

サーフィンを満喫しつつキャンプを楽しむという、いわば遊びの達人なのだが、彼の積載でひときわ目を引くのはカラフルなランドリーバスケット。

もちろん、細かなものを小分けして積載できるというのも魅力だが、これさえあれば、サーフィン後のウエットスーツや水着を車に入れても平気。帰宅後、バスケットごと洗濯機に……なんてこともでできてかなり便利だ!

サーファーだけでなく、「キャンプには着替えをたくさん持って行くんです!」という方にもオススメ。アクティビティーを楽しむキャンパーの皆さん、ぜひお試しを!

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玄人キャンパー:柴田アルベルト将吾さん/車種:フォルクスワーゲン ヴァナゴン

文/伊藤千尋 写真/阿部昌也、笹井タカマサ、山田裕之