▲鍵は音声認識。運転免許を取るときに、CarPlayへの話しかけ方なんて学科が増えたりして? ▲鍵は音声認識。運転免許を取るときに、CarPlayへの話しかけ方なんて学科が増えたりして?

2014年、ついにスマホ解禁!?

ベッドも、トイレも、お風呂も、食事中も、通勤中も、ずっとスマートフォンと一緒。

しかし、そんなスマホにも聖域があります。それが車内! 運転中の操作はできませんよね。そんな聖域をドライバーに解放しようとするのが、AppleのCarPlayです。

厳密には、車内のほかにも離着陸時の機内とか聖域は他にもあります。しかし、北米では離着陸時もすでに電子デバイスが使えるようになっているってご存じですか? この流れが日本にやってくるのは時間の問題。となると最後の聖域、「車内」はこのまま使えないの!? そんな声に応えて、iPhoneに採用される仕組みがCarPlayです。音声でiPhoneを操作できるSiriがCarPlayのコアになります。

CarPlay対応車にiPhoneを接続すると、Siriに「勇介に電話して!」とかハンズフリーで通話できたり、「ランチの予約を取っておいて」といったメッセージをやり取りできるようになります。街中でSiriに話しかけるのはちょっと恥ずかしい気がしてしまいますが、車内ならアレコレ雄弁に話せそう。

▲CarPlayの搭載が決定しているフェラーリFF ▲CarPlayの搭載が決定しているフェラーリFF

日本のスマホユーザーの6割以上が使っているといわれるiPhone。CarPlayとの連動でiPhoneはもっと進化します。

地図アプリをナビとして利用すると、カレンダーアプリの予定やEメールの中身から、ドライバーが行くであろう場所を予測して提案してくれるのです! 凄くないですか? さらにはiPhoneユーザーの位置と数というビッグデータから、独自の渋滞予測を収集して提供してくれたり。なんだかiPhoneを盗み見されているようで落ち着かない感じもしますけどね。

そのうち、他のiPhoneとの位置関係から、事故を回避したり、いち早く検知することができるようになったりしても不思議はありません。

さて、2014年中には、フェラーリやメルセデス・ベンツ、ホンダやボルボからCarPlay対応の新型車が登場する模様。当初できることは限られているかもしれませんが、そのうち、ポケットのiPhoneに向かって

「ドアロック解除!」

「エンジンスタート!」

とか言っちゃう時代になるかもしれません。

おっと、自動運転が実用化されれば、映画「ナイトライダー」に登場する「ナイト2000」のように「○○まで迎えに来い!」なんていう未来もアリですね。そうなるとドライバーにスマホ解禁どころか、スマホが車のキーになっても不思議はありません。ただし充電切れには注意ですね。

text/中村文大(graaab)