1.3Lモデルは車重も軽く、キビキビした走りが楽しめる

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コンセプト

本国のような普及ブランドになりたい

アメリカのGMグループのシボレーは、このところ新販売チャンネルGMオートワールドで、スズキのワゴンRソリオのシボレー仕様を投入したりと日本市場に積極的だ。

SUVではトレイルブレイザーが好評だが、今度のクルーズは、スズキのスイフトのシボレー仕様となる。スズキ販売店では1.3Lエンジンを、GM販売店には1.5Lを、それぞれ設定しており、共に4ATのFFと4WDとがある。

車の設計はスズキだが、GMがデザインし、サスの設定などにはオーストラリアのホールデンが関与しているとのことだ。

GMといえば若者には大型SUVが人気だが、価格が高すぎる。経済性重視のアジア・パシフィックユーザーには日本産シボレーでブランドを浸透させたいという狙いだ。
室内&荷室空間

コンパクト車らしく取り回し&扱いがやさしい

コンパクトSUVらしく最小回転半径は5m。取り回しの良いサイズながら、定員5人を確保している。実質4人乗りでのスペースは同クラスセダン以上のゆとりがあり、明るく見晴らしも良好だ。

内装はブラック基調にシルバーが効き、ブラック/レッド、もしくはブラック/シルバーとのツートーンのシートもスポーティさを十分にアピールしている。デザインだけでなく適度なホールド感があり、またシート自体の剛性感も、私のような長身のドライバーまでカバーしてくれるなど、なかなかに優れている。

SUVというと、背が高く乗り降りしにくいイメージがあるかもしれないが、着座や荷物の出し入れはかがまずに行えるし、むしろ通常のセダンより楽なので、買い物など日常での使い勝手が良い。
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ドライブフィール

4WDモデルはソフトな乗り心地優先の仕様

1.5Lのほうがパワフルであり、トルク的にもゆとりが増すので、4WDとのコンビでは有利とも言える。その名の通りクルージングも静かにこなすものの、より元気にキビキビした走りを引き出すなら、ある程度エンジン回すことになる。そうなると、1.3Lでも回せば十分な走りっぷりでもあるのだ。

サスペンションの仕様は2WD、4WDとも共通。駆動系パーツが増えやや重くなる4WDの方が乗り心地はソフトである。パワステは当初より軽くしたとのことだが、4WDのハンドリングは、クイックな反応のうえに操作感は軽いので初期ロールも多く乗り心地優先気味の印象だ。路面状況を伝えやすい面もあるが、SUVらしいシャキッとした乗り味としては1.3LのFFのまとまりが良い。
こんな人にオススメ
1.5Lは価格的にも、割高な印象がある。電子制御4WD自体はできが良く、雪道でもカバーしてくれそうだが、年に1~2回のスキーなら1.3L FFのコストパフォーマンスに魅力を感じた。ルーフレールなしならタワーパーキングの利用も可能。普段は奥様の足という方にも良いだろう。
SPECIFICATIONS
グレード 1.3 E
駆動方式 2WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3625 x 1610 x 1560
ホイールベース(mm) 2360
車両重量(kg) 940
乗車定員 5人
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1328
最高出力 65kW(88ps)/6000rpm
最大トルク 118N・m(12.0kg-m)/3400rpm
車両本体価格 124.8万円
写真:奥隅圭之 文:根本 純