ランドローバー レンジローバースポーツ|ニューモデル試乗

オートバイオグラフィ ダイナミックを手に入れて、ワインディングロードでカイエンあたりと張るのもいいかもしれないが、オススメはHSEもしくはSE。これをサラッと乗りこなせたらカッコ良い。というか筆者自身、今コレ、かなり欲しくなっているのだ

買い得感サイコーの新たな本命がついに登場

きっと待っていた人は多い

きっと待っていた人は多いと思う。何しろ新型レンジローバースポーツは、レンジローバーと基本的に共通のオールアルミモノコックボディを採用した。それでいて価格は798万円からと従来と大きく変わってはおらず、今や相当な高額車になってしまったレンジローバーに比べて400万円以上も安い、まだまだ身近な範囲に収まっている。誰がどう考えても、買い得感は抜群なのである。

骨格は共通でもボディサイズはレンジローバーより150mm短く、また65mm低い。大胆なイヴォークと上質感のレンジローバーのいいとこ取りといった態のスタイリングは、個人的にはレンジローバー以上にカッコ良く見えるほどだ。

それでいて、3列シート7人乗り仕様も揃うのは面白いところ。これで俄然、射程圏内に入るという人も多いだろう。

パワートレインはオートバイオグラフィ ダイナミックにV型8気筒5L、HSEとSEにV型6気筒3Lのいずれもスーパーチャージド・ユニット。これに8 速ATを組み合わせる。

オススメは小気味良いスポーティ感の3L

V型8気筒は最高出力510psにも達するだけに、血の気が引くほど速い。コーナーでもクイックなステアリングとリアのトルクベクタリング機構のおかげでグイグイ曲がる。ただし、オプションの22インチタイヤはさすがにやりすぎ。グリップが強すぎてかえってロールが増し、乗り心地も期待ほどしっとり感がない。

そこへいくとV型6気筒は良かった。パワーは十分にあるし、フィーリングだって、むしろ小気味良いスポーティ感が車によく合っている。こちらは19インチタイヤを履く仕様で、快適性もフットワークも軽快感が際立っていた。

そんなわけでオススメは3L。競争しないなら動力性能は十分だし、この軽快さが日常をスポーティに演出してくれるような気がしてならないからである。

オールアルミ製モノコックボディや軽量のサスペンション設計などにより、旧型と比べて最大240kgの軽量化が図られている

オールアルミ製モノコックボディや軽量のサスペンション設計などにより、旧型と比べて最大240kgの軽量化が図られている

燃費は最大で約40%向上し、アイドリングストップ機能も付いた。0-100km/hの加速はV8が5.3秒、V6が7.2秒をマークする

燃費は最大で約40%向上し、アイドリングストップ機能も付いた。0-100km/hの加速はV8が5.3秒、V6が7.2秒をマークする

マッサージ機能やシートヒーター/クーラーなどといった快適装備も充実している。乗車定員が7名になる3列目シートはオプションとなる

マッサージ機能やシートヒーター/クーラーなどといった快適装備も充実している。乗車定員が7名になる3列目シートはオプションとなる

SPECIFICATIONS

グレード Autobiography Dynamic
駆動方式 4WD
トランスミッション 8AT
全長×全幅×全高(mm) 4855×1985×1800
ホイールベース(mm) 2920
車両重量(kg) 2410
乗車定員(人) 5
エンジン種類 V8DOHCスーパーチャージド
総排気量(cc) 4999
最高出力[ps/rpm] 510/6500
最大トルク[N・m/rpm] 625/2500
車両本体価格(万円) 1260
Tester/島下泰久 Photo/向後一宏