オペル アストラ クーペ【プレイバック試乗】
カテゴリー: オペルの試乗レポート
タグ: クーペ
2009/12/11
コンセプト
アストラシリーズの最高級モデル
ミニバンのザフィーラを含む現行5車種のアストラファミリィのラインナップ中で、高級モデルとして君臨することになるアストラクーペ。実はこの2ドアクーペというスタイル、アストラシリーズとしては初めての試みなのだ。本国では2000年4月デビュー以来、1.8L、2Lターボ、2.2Lのそれぞれ3機類のエンジンラインナップだが、今回日本に導入されるのは2.2L搭載車となる。
オペル社が、いわゆるスペシャリティカーを制作する際、その良き伴侶となっているのがイタリアの老舗カロッツェリア・ベルトーネ社。1987年のカデットカブリオ以来のつき合いだ。ちなみに、日本には2002年あたりに導入されると噂されているアストラカブリオもwithベルトーネだったりする。
室内&荷室空間
スタイリッシュな室内は大人4人がしっかり乗れる
オペルの室内というと、よく言えば実用的、悪く言えば武骨で素っ気ない印象があったけれど、これはずいぶんとスタイリッシュ。クールで洗練された質感の高さがあるのだ。女性ウケもよさそう。だから余計にカップホルダーや小物入れの少なさなど、細かいところが気になったりもする。シートヒーターまで付いてるのに、エアコンはマニュアルだったりして、女心をくすぐるポイントとしては多少ズレているような気が……。
対してリアシートは感動モノの広さ。座面が低めなので、リビングのローソファで足を投げ出すかのごとく寛げてしまうのだ。ヘッドクリアランスも余裕たっぷりで、この空間はセダンで考えても特筆モノ。大人4人がゆったり乗れる貴重なクーペと言えそうだ。
ドライブフィール
敏感すぎない程度にシャープな操作感が楽しい
運転席は「やはり日本女性は体が小さいのネ」と納得させられる広さ。シートリフター、チルト&テレスコピックステアリングなど、ありがたい装備は満載なのに、どれも調整幅が不足気味。でも自然なペダルレイアウトなどを含め、その心使いは買い!男性からはサイズ的に、不満は出ないハズだ。さて、日本仕様には2.2Lモデルに本国の2Lターボの足が組まれているということで、街乗りではちょっと硬め。安らかな乗り心地とは言いづらいところ。
ところがワインディングに差しかかると、印象が一転する。ハンドリングも敏感すぎない程度にシャープ感があり、操作していて気持ちがイイ。ヒラヒラ感よりドッシリ感が優先された、安心感のあるスポーティカーという雰囲気だ。
こんな人にオススメ
クーペがもつ自由な雰囲気とパーソナル性は、やはり自分の時間を演出してみたい人にこそ似合う。オペルならではの安心感と堅実さ、そして移動時間をも新しいシチュエーションとして楽しめる、ドイツ車らしい乗り味。この魅力に共感する、30歳前後のカップルか、子育てをリタイヤした夫婦にオススメ。SPECIFICATIONS
グレード | 2.2 |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4270 x 1710 x 1405 |
ホイールベース(mm) | 2615 |
車両重量(kg) | 1290 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC |
総排気量(cc) | 2198 |
最高出力 | 108kW(147ps)/5800rpm |
最大トルク | 203N・m(20.7kg-m)/4000rpm |
車両本体価格 | 293万円 |
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