オペル ヴィータ 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: オペルの試乗レポート
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2009/09/01
※この記事はカーセンサー関東版2001年13号(3月29日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
音と振動を改善し、芯のある足回りと滑らかな走りのATをプラスした
↑日本だけで約6万台を販売したヴィータの2代目は、ホイールベースを延長してさらに快適な空間と実用的な荷室スペースを実現(左) 欧州版はカセットのみ。日本仕様はCD&MDを標準装備と嬉しい配慮が(右)
丸くて可愛いヴィータである。全体的なシルエットは相変わらずつるりと愛らしい。しかしヘッドライトはきりりと引き締まった。また、リアのコンビネーションランプはCピラーに組み込まれたハイポジションになり、精悍で新鮮な演出も施されている。
ボディサイズが一回り大きくなり車内が広くなったほか、旧型で暗いと不評(?)だったインパネの色合いが明るくなった。日本仕様はCD&MD標準のスペシャルバージョンというのも、粋な計らいといえる。
どこを走らせてもストレスのない反応
↑振動、ノイズとも低減されたエンジン。エコノミー/スポーツモードが選べる(左) タテに組み込まれたコンビネーションランプが精悍で新鮮な雰囲気をつくる(右)
ライバルが次々とリフレッシュするなか、走りの面でも古さを感じていたヴィータだが、フルモデルチェンジされてまさに一新した。何といっても4ATの走りの滑らかさは特筆ものである。街中、高速、ワインディングと、どこを走らせてもきちんとトルクの美味しいところを選んでストレスのない反応をする。そしてシフトショックが見事に少ない。サスペンション、ボディ剛性の良さもさることながら、エンジンのマウントも見直され、不必要で不快な揺れが解消されている。足回りは芯のある硬さ。パワステのじっくりとした手応えと、シートの心地よい硬さとのバランスが良く、オペル車の中でもかなり歯ごたえのあるクルマになっている。
旧型で指摘されていたペダルポジションのオフセットもなくなった。3ドアボディのリアシートへのアクセスもしやすく、また、リアシート、トランクともに広さは十分ある。
日本の軽くて優しいコンパクトカーとは走りで一線を画す仕上がりだ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | スウィング |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 4AT |
全長×全幅×全高(mm) | 3815×1645×1440 |
ホイールベース(mm) | 2490 |
車両重量(kg) | 1080 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1388 |
最高出力[ps/rpm] | 90ps/6000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 12.8kg-m/4000rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 13.2 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛レギュラー/44 |
車両本体価格 | 173.0万円 |
岩貞 るみ子の責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 5点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 4点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 4点 | 燃費 | 5点 |
後席居住性 | 5点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 5点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 86/100 |
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