優れた動力・環境性能に加え、外内装の質感を向上

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  • トヨタ プレミオ/アリオン インパネ|ニューモデル試乗
  • トヨタ プレミオ/アリオン リアシート|ニューモデル試乗

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

両車の位置づけを明確にした

MC最大の特徴は1.8Lエンジンにヴォクシー/ノアにも採用されているバルブマチック機構を搭載したこと。これにより動力性能と環境性能を向上させた。コンポーネントを共有する両車だが、今回プレミオはより上級に、アリオンは精悍な印象に変更。また装備を厳選し一部グレードの価格も引き下げた。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

良くも悪くも合格点

試乗は2Lエンジン搭載車。ハードの大きな変更はなく、動力面での不足は感じない。また路面からの入力に対しても、突き上げが少なく、乗り心地も「これで十分」という内容。誰もが満足できる仕様だが、一方でこの車ならでは、という味つけが不足している気がする。もう少しピシッとした部分も欲しい。
  • トヨタ プレミオ/アリオン エンジン|ニューモデル試乗
  • トヨタ プレミオ/アリオン ホイール|ニューモデル試乗
  • トヨタ プレミオ/アリオン 外観|ニューモデル試乗

SPACE室内空間の広さや演出を解説

質感が大幅に向上

プレミオのみ追加された2.0G“SUPERIORパッケージ”は外観に専用のメッキグリル、内装には木目調(ダークブラウン)のパネルや専用加飾を施したメーターや本革巻き&ウッドのステアリングホイール、そして本革シートを採用するなど、マークXを飛び越えてミニクラウン的な上質感を手に入れた。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

それでも高級感が欲しい人向け

5ナンバーサイズの扱いやすいボディサイズ。ミニバンやクラウンなどの3ナンバー車を卒業してダウンサイジングした車が欲しい子育て終了世代など、絶対にこのサイズの市場は存在する。軽自動車やコンパクトカーだと、あまりにも安っぽい…という本音をもっている人にはこの選択はアリだ。

SPECIFICATIONS

グレード 2.0G“SUPERIORパッケージ”
駆動方式 FF
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4595×1695×1475
ホイールベース(mm) 2700
車両重量(kg) 1270
乗車定員 5人
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1986
最高出力 116kW(158㎰)/6200rpm
最大トルク 196N・m(20.0㎏-m)/4400rpm
車両本体価格 169万〜270万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

総合評価12/ 25
EQUIPMENT(装備)2/ 5
装備充実と言いながら最近の新車同様、オーディオは6スピーカーのみ標準装備のレス設定。その他には運転席の8ウェイパワーシートやプラズマクラスター付きのフルオートエアコンを装備する
SAFETY(安全性)2/ 5
設計が古いのか、開発側の考えなのか、プレミオの場合、VSC+TRCは試乗グレードのみ、それも6万3000円のメーカーオプション。MCだからという言い訳は通用しない。ぜひ標準装着を!
ECO(環境性能)4/ 5
全グレード減税対象車で平成17年度排出ガス基準は75%低減で星4つだが、2L車の場合、平成22年度燃費基準は+20%止まり。販売の主力となる1.5&1.8L車は+15%というのは惜しい
MILEAGE(燃費)3/ 5
厳しい言い方だが、2L車の10・15モード燃費は15.6km/L(FF車)と“並”レベル。注目は1.8L車で18.6km/Lと1.5L車と同様の数値を達成した。使用するガソリンは全グレード、無鉛レギュラーとなる
VALUE(バリュー)1/ 5
かなりユーザーを選ぶ車。安全装備+G-BOOK対応HDDナビを装着するともはやマークX並みの価格。小さな高級車を目指したとしても現在はSAIもある。やや中途半端な印象はぬぐえない
写真:尾形和美 文:高山正寛