▲新型Audi SQ5 3.0 TFSI ▲新型Audi SQ5 3.0 TFSI


2017年1月9日 インゴルシュタット/デトロイト:アウディは、新型Audi SQ5をデトロイトで開催された北米国際自動車ショー(NAIAS)で発表しました。Q5シリーズでもっともスポーティなこのモデルは、最新のテクノロジーを備えた実用的SUVというエモーショナルなコンセプトをかつてないレベルで実現しています。ターボチャージャー付き3.0 TFSIエンジンは力強いパフォーマンスを発揮する一方で、効率がさらに高められています。

3.0 TFSI

Audi SQ5には、排気量2,995cc、最高出力260kW(354hp)を発生するV6 3.0 TFSIエンジンが搭載されています。このターボチャージャー付きアルミ合金製エンジンは1,370~4,500rpmの幅広い回転域で、500Nmのトルクをコンスタントに発生します。0~100km/h加速は5.4秒、最高速度は250km/h(電子リミッター作動)です。Audi SQ5 3.0 TFSIのNEDC(新欧州ドライビングサイクル)における燃料消費量はわずか8.3L/100kmで、CO2排出量は189g/kmとなります。CO2排出量は、先代モデルと比較して13g/km削減されています。

新しい燃焼方式:改善された燃費効率

アウディによって開発された新しい燃焼プロセスによって、この3.0 TFSIはきわめて効率的です。このエンジンは、「Bサイクル」と呼ばれるこの燃焼プロセスをベースにし、燃焼室中央に設置された高圧インジェクターを組み合わせています。

Bサイクルは人工的に圧縮工程を短縮することにより、非常に高い基本圧縮比による作動を実現しています。圧縮工程と比較してより長い膨張行程との組み合わせにより、燃焼効率を引き上げると同時に燃焼消費量の削減につなげています。

部分負荷状況ではアウディバルブリフトシステムにより、130度のカムシャフト作用角で吸気バルブを早めに閉じることによって、非常に短い吸気バルブ開放時間を実現しています。これによって、吸気工程が短縮。高負荷状態ではカムシャフト タイミングを変更し、より長いバルブ開放時間とより大きなバルブストロークに設定します。これによってエンジンは、通常の圧縮比と最大の出力で作動するようになります。

ターボチャージャー:分離された排ガスの流れ

過給システムは従来型の機械式スーパーチャージャーに代え、ツインスクロールタイプのターボチャージャーを採用。2つのシリンダーバンクからの排気は、排気マニホールド及びターボチャージャーハウジング内では別々の経路を辿り、タービンホイールの直前で初めて交わる設計にしています。このテクノロジーによって排ガスフローが向上し、より自然なタービンレスポンスが得られます。これは低回転域から力強いトルクを発生するための重要な要素となります。

ターボチャージャーは挟み角90度のVバンクのあいだに置かれています。そのため、このV型エンジンでは排気が内側、吸気が外側のレイアウトを採用しています。このレイアウトにより、パワーユニット全体としてコンパクトな設計となり、排ガス経路が短縮された結果、フローロスも少なくなり、3.0 TFSIのきわめて自然でダイレクトなレスポンスに貢献しています。

重量の削減:14kgの軽量化

V6 TFSIエンジンの重量はわずか172kgで、これは先代のスーパーチャージャーエンジンと比較して14kgも軽量化されています。複雑な砂型成形による鋳造アルミ製のクランクケースには、ねずみ鋳鉄製の薄壁シリンダーライナーが内蔵されており、アルミ製ピストンに設置された新開発のリングと併せて、このライナーはフリクションの削減に一役買っています。

さらなる効率化:革新的なサーマルマネージメント

クランクケースとシリンダーヘッドには、それぞれ独立した冷却回路を設置。コールドスタート(冷間始動)後にはエンジンオイルの温度が最短時間で適切なレベルまで上昇するよう、切り替え式のウォーターポンプにより、エンジンクーラントの流れを制御しています。排気マニホールドは、冷却回路に囲まれるようにシリンダーヘッドと一体化されています。これによって、エンジンを素早く暖機させることができます。エンジン暖機後、システムは排気ガスの温度を低下させます。その結果、特にスポーティなドライビング時に燃料消費量が削減されます。

ドライビングダイナミクス

新型Audi SQ5のパワーは、素早くスムーズなシフトを特徴とする8速ティプトロニックによってホイールへと伝達されます。低速側のギヤはスポーティな低めのレシオを採用する一方、高速側のギヤのレシオは高めの設定にし、走行中のエンジン回転数を下げ、燃料消費量を削減しています。アウディドライブセレクトの機能により、55~160km/hの速度で走行中にドライラバーがアクセルペダルから足を離すと、トランスミッションは自動的にフリーホイールモードへと切り替わり、燃費効率をさらに高めます。

quattroフルタイム4輪駆動は、スポーティなハンドリングに貢献。通常走行時、エンジンパワー、若干リヤアクスル寄りに配分されます。必要に応じて、パワーの大部分がよりトラクションのかかっているアクスルへと配分。ホイールセレクティブトルクコントロールは、あらゆるタイプの路面で作動。スポーティなコーナリング時に、このシステムはコーナー内側のホイールにわずかな制動を加えます。その結果、クルマはわずかに曲がる方向に旋回することになり、ターンインの姿勢がより長くニュートラルな状態に保たれ、ハンドリングは精密、俊敏かつ安定したものとなります。

オプションのスポーツディファレンシャルを装着すると、2つのスーパーポジションステージを介して、左右の後輪間でトルクを積極的に配分することにより、ハンドリングをより最適化することができます。特にタイトなコーナーの出口で加速した場合、外側のリヤタイヤにより多くのトルクを配分することにより、より俊敏なハンドリングを提供。スポーツディファレンシャルはコーナリング中にクルマを文字通りカーブの中に押し込んで、初期状態からアウダーステアの傾向を打ち消す働きをします。システムの管理はアウディドライブセレクトコントロールシステムに統合され、セントラルコントロールユニット(電子シャシ-プラットフォーム)上で作動します。

フロント及びリヤの5リンク式サスペンションは、新型Audi SQ5のスポーティなドライビング特性の基盤となっています。この手の込んだデザインは限界付近における車両の安定性を高め、俊敏性と優れた快適性を高次元で融合。標準装備されるダンパーコントロールは、コンフォート及びダイナミック間で非常に幅広い設定を提供。アダプティブCDCダンパー(連続可変ダンピングコントロール)は、エンジン、ステアリング、ティプトロニック、オプションのスポーツディファレンシャルと共に、アウディドライブセレクトシステムに統合されています。これによって、ドライバーはいくつかのモードを選択することによって、エンジン及びサスペンションの特性を変化させることができます。Sモデル専用のアダプティブエアサスペンションはオプションで装着可能です。このシステムは減衰力だけでなく、走行条件に合わせて車高もドライバーが調整することが可能。

Sモデル専用にチューニングされた新しい電動パワーステアリングは、SQ5のドライビングダイナミクスに大きく貢献しています。さらに、車速とステアリングアングルによってギヤレシオを変化させるダイナミックステアリングもオプション設定されています。

標準装備される20インチ鋳造アルミホイールには、255/45タイヤが装着。オプションで21インチホイールも用意されています。さらなる個性を求める方のために、Audi Sportから5種類の専用21インチホイールも提供。フロントには、Sロゴ及び350mm径ディスクを備えたブラック(オプション:レッド)6ピストンの固定キャリパーブレーキが装着されます。

ドライバーアシスタンスシステム

新型Audi SQ5には、Audi Q5のハイテク装備から流用した幅広いドライバーアシスタンスシステムが装備されています。
トラフィックジュアムアシスト機能を加えたアダプティブクルースコントロール(ACC)は渋滞中の道路において、ステアリング操作の一部を代行することができ、アウディアクティブレーンアシストは、車線の維持をサポート。ディスタンスウォーニングアラートは、先行車との距離が近づきすぎたときにドライバーに注意を喚起します。

クロストラフィックアシストリヤ、エグジットウォーニングシステム、衝突回避アシスト及びターンアシストのいずれも、乗員の安全をサポートする新機能です。標準装備されるアウディプレセンスシティも、同様に乗員の安全を守ります。システムは歩行者や他の車両の存在をドライバーに警告し、システムの限界内で、自動的に緊急ブレーキを発動。その他、パークアシスト、カメラを利用した道路標識認識システム、ヒルディセントアシストなども注目すべき安全機能です。

インフォテインメント及びアウディコネクト

SQ5に装備される最上位インフォテインメントシステムは、MMIナビゲーションプラスです。このシステムはMMIオールインタッチ及び8.3インチディスプレイを備え、ティプトロニックと組み合わせて装着することが可能。MMIナビゲーションプラスではタッチパッドを指でなぞって、文字を入力したり、スマートフォンのように画面のズームやスクロールを行うことができます。さらに、入力に対する触覚フィードバックも提供。このシステムにはAudi connectも組み込まれ、新型SQ5をLTE回線経由でインターネットに接続します。クルマにあらかじめ搭載されたSIMカード(定額制のAudi connect SIM)を使用することで、ヨーロッパ域内であればローミングサービスに接続し、数多く用意されたインフォテインメントサービスを利用することができます。さらに、ヨーロッパ域内でのローミングも含め、Wi-Fiスポットを自由に使うためのデータパッケージを購入することも可能です。

「セキュリティ&コンビニエンスを含むAudi connectセーフティ&サービス」パッケージを選択すると、Car2Xサービスも提供されます。事故や故障の際にお客様は自動的に、または緊急コールボタンを押すことによって、オンラインロードサイドアシスタンスサービスのサポートを受けることができます(この機能を装備している場合)。

さらに、「セキュリティ&コンビニエンス サービス」では、スマートフォンにインストールしたMMIコネクトアプリ経由でSQ5のロック/ロック解除を簡単に行うことができます。また、クルマの状態を点検したり、Car Finder、次回の整備予約や警告メッセージといった追加のサービスも利用することが可能です。

最新世代のMMIには、今日のスマートフォンと同様のフラットな構造に基づいた操作ロジックが採用され、インテリジェントなフリーテキスト検索機能などにも対応しています。また、自然言語によるボイスコントロール機能は日常的な会話も認識します。マルチファンクションステアリングホイールプラスは、MMIの3番目の操作装置として機能、その他、新開発されたヘッドアップディスプレイもオプション設定されています。ヘッドアップディスプレイの情報には、ドライバーアシスタンスシステムに関するものも含まれており、その内容は素早く読み取ることができるシンボルや数字で表示されます。
ディスプレイ及び操作コンセプトのハイライトの一つがアウディバーチャルコックピットです。12.3インチの大型モニターの中にきわめて鮮明なグラフィックを用いて、すべての主要な情報が表示されます。ドライバーは、タコメーターを中央に配したSモデル専用のスポーツモードを含む、いくつかの画面構成を選ぶことが可能です。

オプションのアウディフォンボックスを装備すると、スマートフォンと車両のアンテナを近接カップリングで接続し、同時にQi基準に基づいた電磁誘導充電を行うこともできます。さらに、高品質なオーディオサウンドを求める方々のために、革新的な3Dサウンドを備えたバング&オルフセンサウンドシステムをオプション装備することも可能です。アウディスマートフォンインターフェイスを使用すれば、Apple Car PlayやAndroid Autoといったスマートフォン環境を車内に再現することができます。

ボディ及びエクステリアデザイン

新型Audi SQ5の全長は4,671mm、全幅は1,893mm、全高は1,635mm、ホイールベースは2,824mmです。SQ5の装備重量は先代モデルよりも35kg軽量化され、1,995kgとなっています。ボディ構造は、アルミニウムと超高強度スチールによるインテリジェントな素材ミックスを特徴としています。

数々の専用ディテールにより、新型Audi SQ5はたとえ止まっていても、ダイナミックな存在感を表現しています。たくましくスポーティなフロントバンパー、リヤの力強い造形、ハニカムグリルを備えたSモデル専用のエアインテークとディフューザー、ダブルアルミニウムスラット付きラジエーターグリル、マットトワイライトグレイによるコントラストカラーのトリムエレメントもSモデルの専用装備です。Sロゴを配したレッドロンバスがクルマの各所に装着され、さらなるアクセントとなっています。

すべてのライト機能には、LEDテクノロジーが標準装備されており、ダイナミックターンシグナルは、高い視認性を誇ります。サイドビューではアルミ調のエクステリアミラーが輝き、ボディ同色のドアトリムストリップがスポーティなキャラクターを強調しています。リヤバンパーには、デュアルブランチ エキゾーストシステムのSモデル専用ツイン エキゾーストテールパイプ、アルミニウムディフューザークラスプが一体化されています。パンサーブラックのボディカラーは、新型Audi SQ5の専用色です。

インテリア

ダークカラーでまとめられたインテリアはドアを開けると、Sのロゴを備えた照明付きドアシルがドライバーと乗員を迎え入れます。コントラストステッチが施されたレザーステアリングホイールとスポーツシートが、ダイナミックでエレガントな雰囲気を演出。アルカンターラ/レザーを組み合わせたSスポーツシートは、ダイヤモンドパターンを備えたファインナッパレザー(空気式マッサージ機能付き)にアップグレードすることが可能です。インレイは、つや消しアルミニウムが標準となりますが、さまざまな木目パネルやエクスクルーシブなカーボンインレイもオプションで用意されています。アルミ調のシフトパドルは、ティプトロニックのギヤを素早くシフトすることを可能にしします。ペダル類及びフットレストの表面はステンレススチール製です。

新型Audi SQ5のリヤシートは3分割式です。オプションで、前後スライド及びシートバック角度調整機能を追加することができます。リヤシートのポジションにもよりますが、ラゲッジコンパートメントの標準容量は500~610L、リヤシートを折りたたむことで、この容量は1,550Lにまで増やすことが可能です。

装備

SQ5はドイツにおいて、5ツインスポーク スターデザインの20インチ鋳造アルミホイール、LEDヘッドライト、S専用ダンパーコントロールが標準装備。さらに、quattroフルタイム4輪駆動、8速ティプトロニック、スポーツシート(アルカンターラ/レザー)、3スポーク レザー マルチファンクションステアリングホイールも標準となります。新型Audi SQ5 3.0 TFSIは、新設されたメキシコ工場で生産され、2017年中旬にドイツで発売される予定です。新設されたメキシコ工場で生産されます。

*本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。