【新型】スズキ ジムニー|「外見の原点回帰」と「中身の進化」を遂げた本格軽クロカン
2018/07/09
ジムニーとジムニーシエラが同時発表!
20年ぶりとなった今回のフルモデルチェンジ。これまではジムニーを先に発表して、その後ジムニーシエラ(以下:シエラ)を送り出すという形だったが、「どちらにしようか迷っている」という人にはうれしい同時発表となった。
ジムニー、シエラともに2WD、4WDの切り替えが可能な「パートタイム4WD」を採用した。ジムニーには0.6L+ターボ、シエラには1.5Lのエンジンが積まれ、それぞれ5速MTと4速ATが用意されている。
車両本体価格はジムニーが145万8,000円~184万1,400円、シエラが176万400円~201万9,600円となっている。(※いずれも税込)
無駄をそぎ落とした伝統のエクステリア
先代より直線的なラインになったボディは、20余年前のモデルでありがら今でも根強いファンがいる2代目ジムニーを彷彿させる。
「四角い2代目が欲しいのに、安心して乗れる車体が見つからなかった」と憂いていたオールドジムニーファンに、垂ぜんモノであることは間違いない。
シンプルな形状で道具としての無骨さを醸し出すジムニーと、タイヤ周りの張り出した樹脂バンパーが力強い印象を与えるシエラ。どちらをとってもオフロードでのロケーションと見事に調和しそうだ。
オフロードの走破性がさらにアップ
悪路走破性を向上させるべく、国内外の森林組合などの協力も得てより実用性を上げるためにテストを繰り返した。
林業従事者はときに「道路がない場所でも自ら道を切り開く」こともあるといい、そういった超上級のリクエストにも応えるべく開発に臨んだという。
結果、先代から引き継ぐ格子型の「ラダーフレーム」がさらに強化され、ねじり剛性が高まり悪路走破性が向上している。
また悪路で片方のタイヤが空転した際は、そのタイヤを電子制御でロックして駆動力が失われないようにすることで、スタック状態からの高い脱出性を実現した。
安全のために装備された新機能
これまでオフロードでの走破性を追求してきたジムニーだが、最新モデルは「レーザーレーダー方式の自動ブレーキ機能」や「車線逸脱警報機能」といった街乗りでの運転をサポートする機能が盛り込まれている。
新しいテクノロジーを入れたことでモデルが保持していた特徴がぼやけてしまうことがあるが、今回のサポート機能は、「安心して家まで帰れる車を作る」という本来持つコンセプトの延長線上にあるものだ。
ジムニーに期待する操作性を阻害する心配はなさそうだ。
豊富なカラーバリエーション
カラーバリエーションはジムニー、シエラともに同色で9種類。加えてモデルによっては屋根やバンパーの色をブラックにしてツートンにもできる。
アイボリーやシルバーのワントーンにすれば、古き良き無骨な実用車の雰囲気になる。一方、発色の良いイエローやブルーをメインカラーにして屋根をブラックのツートンにすれば、女性にも似合う現代のコンパクトカーの雰囲気を出すこともできてしまう。
ちなみにこのビビッドなイエローやブルーのラインナップは街中で映えることを目的としたものではなく、深い森の中や雪山での発見性を高めるために用意したラインナップとのこと。
この理由からもスズキがジムニーにこめた「プロユースに応えるための車」という強いメッセージが伝わってくる。
「プロが納得する道具」というぶれない軸がありながらも、街中やオフロードなど場所を選ばずに安心して乗れる。
新型ジムニーのモデルチェンジは、価値観や行動が多様化した時代にマッチしたものと言えるだろう。
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