初めてのスーパーカーはフェラーリ!失敗しない選び方と買うべき車種|Carsensor IN MY LIFE

初めてのスーパーカーにフェラーリを選ぶ理由

スーパーカーは憧れであり、夢だ。だが夢を夢のままで終わらせるなんて、なんとも平穏無事な人生ではないか。荒波にもまれてでも、夢を現実にしてみせようではないか! 「いやいや、そんなリキミは必要ありません」というのは、イラストレーターの林部研一さん。雑誌やウェブでクルマのイラストを中心に執筆する彼は一念発起。スーパーカーのオーナーとなり、日々をエンジョイしている。「誰でもその気になればスーパーカーに乗れます」と断言する彼に倣えば、購入のポイントはスーパーカーの選び方にある。実は、フェラーリこそ現実的な選択肢なのだ

フェラーリ

現実的なスーパーカーはフェラーリだ

スーパーカーといえば、双璧をなすのがフェラーリとランボルギーニ。これに異を唱える人はいないだろう。実のところ、林部さんは「最初はランボルギーニを買おうと思っていた」という。

ところが「フェラーリの方がお手頃だった」と言うのだ。「フェラーリがお手頃!?」と驚いたかもしれないが中古車で比べてみると、ランボルギーニが800万円台~なのに対して、フェラーリは400万円台~(2018年9月10日現在)。高価なことには変わりはないが、ちょっとした高級車として選ぶことができる。

フェラーリ

狙い目はV8エンジン搭載のちょい古モデル

フェラーリ348、F355、360モデナ……。いずれもV8エンジンを搭載するモデルであり、「初めてのフェラーリ」の最適解として挙げられる。

林部さんによると「348やF355、360モデナなどは、前オーナーが発生しがちな不具合をほとんど修理していることも珍しくない」という。林部さんが手に入れた348スパイダーも購入から約6年経っても、大きなトラブルはない。

お金がかかるタイミングベルトの交換なども、納車前にショップが交換していることが少なくない。この点については購入時にチェックしておこう。

フェラーリ

MTが選べるのも◎

スーパーカーに限った話ではないが、いまやMTよりATの方が「速い」というのが常識。コンマ1秒を競うレーシングカーもクラッチペダルのない2ペダルだ。

フェラーリの現行V8モデルである458イタリアもパドルシフトであり、もはやシフトレバーさえない。

「シフトチェンジしながらスーパーカーを乗りこなす醍醐味がある」と、林部さんはマニュアルシフトならではの楽しさを実感している。3ペダルならヒール&トゥーといったテクも輝く。MTモデルが選べることも、ちょい古モデルの大きなメリットだ。

フェラーリ

消去法ではなく積極的に選びたい理由がある

スーパーカーに抱く夢は人それぞれ。そしてスーパーカーに抱くイメージも人それぞれだ。官能的なサウンドを鳴らすエンジンを、リアミッドシップに積む。

古いモデルにも新しいモデルにも、共通するものがある一方で、古いモデルにしかないものがある。例えば、そのひとつが「リトラクタブルヘッドライト」。スーパーカーでも、安全性の問題から採用されなくなって久しい。

ちょい古フェラーリなら、そんなレトロなデザインから今風のルックスのモデルまで、幅広い選択肢がある。

フェラーリに乗って、新しい人生を始めよう

初めてのスーパーカーには「V8エンジンを積む、ちょい古フェラーリが最適解」だと見えてきた。ただ、フェラーリ購入時に忘れてはならないのが駐車場問題。露天に止めるのはメンテナンス的にも防犯的にも心もとない。つまり、屋根のある駐車場が必要となる。フェラーリを選ぶなら中古車を検索しつつ、同時にガレージ付きの賃貸物件を探してみるのが良いだろう。そうなるとフェラーリ選びは、もはや“人生の再設計”と言えるのかもしれない。

フェラーリ 348

フェラーリ 348

V8エンジンをミッドシップに背負うスポーツモデル

スモールフェラーリの系譜を継ぐ348。フェラーリのフラッグシップといえば間違いなくV12だが、優れたスポーツドライビングによってV8モデルを好むファンは多い。デザインはピニンファリーナで、現在のフェラーリよりもむしろフェラーリらしさが溢れている。昔ながらのフェラーリ愛好家の熱い思いにガッツリ応えてくれる。

初代:1991年4月~1993年12月
車両価格帯:630万円~応談
ボリュームゾーン:650万円~応談

フェラーリ モンディアル

フェラーリ モンディアル

あえて狙ってみる異色の2+2座フェラーリ

フェラーリが手がけたグランツーリスモにして、2+2の4座スーパーカー。小さな2座を追加しているが、V8エンジンは堂々のミッドシップ。しかも縦置き! 後にフェラーリの2+2モデルはカリフォルニアで復活するが、フロントエンジンだった。この異色のフェラーリが中古車にして400万円台から狙えるのだから、見逃す手はない。

初代:1991年4月~1993年12月
車両価格帯:468万円~応談
ボリュームゾーン:460万円~応談

フェラーリ F355

フェラーリ F355

所有する歓びだけじゃなく走る楽しみも濃厚

エクステリアに曲面を巧みに採り入れながら、先代348のフォルムを巧みに受け継いだ人気モデル。エンジンは4バルブから5バルブとなりパワーアップ。348と比べてセミモノコックフレームの熟成も進み、見た目も中身も洗練された。しかもマニュアルミッションはフェラーリ初の6速! 走る楽しさも濃厚だ。

初代:1994年1月~1999年9月
車両価格帯:858万~1950万円
ボリュームゾーン:850万~1300万円

フェラーリ 360モデナ

フェラーリ 360モデナ

V8エンジンを眺めていられるガレージが欲しくなる

残念ながら世の中の流れに沿って、フェラーリもリトラクタブルヘッドライトを360モデナで断念……。ところがどっこい、人気が爆発して、中古車の台数は他世代に比べて豊富。どのモデルにしようか迷ったら、360モデナから物色するのが良いだろう。エンジンフードがガラスになっていて、そこからV8エンジンが見えるのもセクシーだ。

初代:1999年3月~2005年1月
車両価格帯:688万~1350万円
ボリュームゾーン:850万~1100万円

フェラーリ F430

フェラーリ F430

清水の舞台から飛び降りても「中古車」が受け止めてくれる

最高出力490psを発揮する4.3L V8エンジンを搭載。車名のF430は伝統に則って、この排気量に由来する。年式が比較的新しいこともあって価格は1000万円オーバーだが、当時の新車価格はMTで約2400万円だったことを考えると、中古車こそスーパーカー購入への近道。F430は中古車台数も多く、走行距離1万km以下の車両も選べる。

初代:2005年1月~2010年6月 車両価格帯:1180万~1680万円 ボリュームゾーン:1300万~1500万円

▼検索条件

フェラーリ 348(初代)&フェラーリ モンディアル(初代)&フェラーリ F355(初代)&フェラーリ 360モデナ(初代)&フェラーリ 360モデナ(初代)&フェラーリ F430(初代)×修復歴なし
文/ブンタ イラスト/林部研一 写真/フェラーリ