Q. 駐車場に入ると言われたから買ったのに、実際には入らなかった! 駐車場費用を返してほしい!!

自宅の駐車場のサイズを説明して、大丈夫と言われたので車を購入しました。しかし、実際に納車されると駐車場に入りませんでした。販売店に駐車場の敷金、礼金を弁償してもらうことはできますか?


A. 数字を具体的に伝えて、アドバイスがあった場合は損害賠償が可能

間口や奥行きなどの細かい数字や図面などを見せた上でアドバイスを受けた場合は、損害賠償の請求をすることができるでしょう。駐車場に入ることが購入を左右する要件、つまり駐車場に入るから購入したのであれば、これは「動機の錯誤」にあたり、契約自体も無効になる可能性もあります

ただし、ユーザー側から数字などを具体的に伝えず、店側も「多分入りますよ」とか「大丈夫ですよ」といった程度のアドバイスの場合は、責任の追及は難しいと思われます。

そもそも、駐車場を実際に見ているのはユーザー本人。いくら理論上の話をしても、条件によっては車庫入れが難しい場合もあるはずです。駐車場に入るかどうかの判断は自己責任で行うべきです。

ここがポイント!

具体的な数字などを伝えた場合であれば損害賠償請求は可能ですが、基本的には駐車場に入るかは、自己責任で判断するようにしましょう

■使える法律用語■

動機の錯誤(どうきのさくご)
購入の段階において、主観的な認識と客観的な事実の間に誤解が生じている状態。今回は、駐車場に入らないとわかっていれば契約に至らなかったと考えられるので、契約を解除できる可能性がある。