第143回 見積もり取って検討中の車を他の人に売られてしまった
カテゴリー: 契約のトラブル
タグ:
2012/06/19
Q. 見積もりって購入の意思表示にはならないの?
気に入った車を見つけたので、見積もりを出してもらいました。いざ、購入しようとしたところ、もう売れてしまったとのこと・・・。見積もりをもらって検討しているのに、勝手に他の人に売ってもいいの?
A. 見積もりだけでは、購入を約束したことにはならない。優先権を得るには、申込み証拠金が必要。
見積もりをもらったからといってその車を取り置いてもらえるというわけではありません。もし、取り置きをしてもらいたかったら「申込み証拠金」を支払いましょう。「申込み証拠金」とは、車の購入の優先権を確保するために支払うお金です。売買契約の内金として扱われ、契約に至らなかった場合は返却されます。ちなみに、見積もりで提示されている金額には、有効期限があります。よく見ると、「○月○日まで有効」「見積もり提出後1週間以内有効」などの但し書きがあるはずです。この期間内であれば、相場が上がった場合でも、見積もりの金額で購入することが可能です。
ここがポイント!
見積もりとは、期限内を設定した上で車の売却金額を明示するものであり、購入の優先権を約束する効力はない。
■使える法律用語■
申込証拠金(もうしこみしょうこきん)
購入申し込みの意思表示をする際に、優先して購入するための権利を確保する目的で売り主に対して預ける金銭。ただし、この時点で契約が成立するわけではないので、購入申し込みの意思表示が撤回された場合は全額返還される。日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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