【福祉車両購入ガイド】ダイハツ タント ウェルカムシート
カテゴリー: 福祉車両 ニューモデルガイド
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2013/08/22
維持費が安くて取り回しもしやすい軽自動車の福祉車両。車いすのまま乗れるタイプもありますが、車内での車いすの乗り心地を考えると近距離での移動に向いています。一方で車のシートに乗り換えるタイプ(シートが回転&昇降するタイプ)ならノーマル車のシートと同じですから、家族みんなで遠方に出かけたい場合にはこちらがオススメです。今回は、シートが回転&昇降するタイプの中から、ダイハツタントのウェルカムシートを紹介します。
ベースのタント(2007年12月~)はクラス最大級の室内空間と、センターピラーレスによる大開口の「ミラクルオープンドア」を備えています。この「ミラクルオープンドア」を生かし、車外へ回転&昇降する助手席を備えたのがウェルカムシートです。助手席ドアとスライドドアを開けた開口部は幅1480mm×高さ1205mmとかなり広いため、回転&昇降シートに座る人の介助もしやすくなります。ちなみにスライドドアを閉めた状態でも、助手席ドアを開けるだけで回転&昇降シートは利用できます。
助手席の回転&昇降シートは、車内では前後120mmスライドするほか、使わないときは背もたれ部分を前に折りたたみテーブルとして利用することもできます。また、背もたれ部分には大型のアシストグリップが備わっているため後席へのアクセスも容易です。これなら、例えば回転&昇降シートが必要な人はウェルカムシートに、回転&昇降シートまでは不要だけど乗り降りは楽にしたい…という人は後席に乗り出かけることもできます。
原稿執筆時点でカーセンサーnetを見ると5台見つかりました。車両本体価格は98万円からあり、いずれも走行距離は3万km未満。同車には車いす仕様車もありますが、それに比べると割安になっています。車いす仕様車だと後席シートをたたんで車いすを乗せるため、その場合は3人までしか乗れませんが、このウェルカムシートなら他のタント同様4人でドライブすることができます。相場的にも魅力がありますし、ご検討されてみてはいかがでしょう。
乗車定員/4名
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/530mm
シートの車外飛び出し量/700mm
回転時足元スペース/315mm(助手席ドアのみ開放時)、470mm(ミラクルオープンドア開放時)
Text/籠島康弘