【福祉車両購入ガイド】トヨタ アルファード 車いす仕様車
カテゴリー: 福祉車両 ニューモデルガイド
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2013/08/08
車いすの人が車いすごと乗るなら、やはり大きなミニバンのほうが室内が広いし、リアの開口部も大きいので乗り降りする際に便利です。そのため3ナンバーの大型ミニバンの車いす仕様車は高い人気を得ています。その中から今回ご紹介するのはトヨタアルファードの車いす仕様車。車いすが乗らない時でも最大8人乗れるモデルも用意されています。
ベースのアルファード(2002年5月~2008年4月)は室内長3085mm、室内幅1585mm、室内高1390mmという広々とした室内空間をほこるトヨタの最高級ミニバン。ウッドパネルを多用したりLED間接照明を採用するなど、最高級ミニバンにふさわしい装備やインテリアが用意されています。このアルファードに車いすごと乗れるようにしたのが車いす仕様車です。車いすを2列目の助手席後ろ側に固定するモデル(タイプⅠ)と、3列目に固定するモデル(タイプⅡ)の2種類があります。いずれも車いすの乗降時に車の後部が自動で下がり、スロープの角度を緩やかにしてくれる車高降下機能付きです。
2列目に車いすが乗るタイプIは車いすの隣りに1名が座れるシートが用意されています。一方3列目に車いすが乗るタイプIIは、2列目に2名が座れるベンチシートと、折りたたみ式の補助シートが用意されます。このため、タイプⅠの乗車定員は車いすが乗ると最大7名で、乗らない場合は最大6名となります。タイプⅡは車いすが乗ると最大6名、乗らない場合は最大8名となります。
タイプⅠは車いすの人が2列目に位置し、その周りを他の人々が囲む格好になるので、車いすを利用する人を含めてよく出かけるならこちらがオススメです。またタイプⅡは、最大8名乗ることができるので、車いすの人を乗せる頻度が低く、普段は普通のミニバンとして使いたいという人によいのではないでしょうか。なおタイプⅠは3列目シートの位置にも車いすを乗せられるように(車いす2名+3名)したモデルもありますが、こちらはどちらかというと福祉施設向きです。
原稿執筆時点でカーセンサーnetを見ると、タイプIが6台、タイプIIが1台見つかりました。さすがに人気車ゆえ、走行距離10万km超でないと車両本体価格が100万円を切りません。普通のアルファードの相場と比べて高いのですが、室内が広くて装備の充実したアルファードに車いすごと乗せられるのはやはり魅力があります。もし車いすごとではなく、助手席またはサイドリフトアップシート車でよいのなら、こちらのほうが相場的には安いので、検討してみてはいかがでしょうか。
乗車定員/最大7名(タイプI/車いす+6名)、最大8名(タイプII)
スロープ角度/8度
スロープ長/1420m(
スロープ幅/740mm(
開口部高/1395mm
Text/籠島康弘