5ナンバーサイズの箱形ミニバンは広々としていながら、運転にあまり自信のない人でも取り回しがしやすいと人気。シートが3列あるため大人数で出かけるにも最適です。その中から今回ご紹介するのは、足腰の弱った高齢者や車いすでの移動が多い方も乗りやすいよう、シートが車外へ回転&昇降してくれる、日産セレナ助手席またはサイドスライドアップシート車です。

ベースのセレナ(2010年11月~)はクラス最大級の室内空間と、エンジンのアイドリングストップ機構などによる低燃費性能が魅力の1台。このセレナの助手席が車外に回転&昇降するのが助手席スライドアップシート車、2列目シートが回転&昇降するのがサイドスライドアップシート車です。

助手席スライドアップシート車は2列目シートがベンチタイプとなるので乗車定員は8名、サイドリフトアップシート車は2列目がセパレートタイプとなるので乗車定員は7名となります。また、助手席スライドアップシート車は、2列目以降は他のセレナと変わらないため、例えば2~3列目シートをフルフラットにして、停車中に子どもが寝転んだりすることも可能です。

サイドリフトアップシートは車内で前70mm後85mm(助手席スライドアップシートは前70mm後35mm)とスライド幅が大きく、ゆったりくつろいで乗ることができます。またいずれも、外観が魅力のハイウェイスターや、独自のハイブリッドシステム「S-ハイブリッド」を搭載した仕様も用意されています。

原稿執筆時点でカーセンサーnetを見ると、助手席スライドアップシート車が1台、サイドリフトアップシート車は3台見つかりました。価格は約190万円からで、いずれも走行距離は1万km未満。助手席スライドアップシート車はハイウェイスター仕様でした。登場からあまり時間がたっていないため台数が少なめですが、例えば上記のハイウェイスターの助手席スライドアップシート車は、走行距離が0.8万kmで新車時から約100万円安くなっています。高年式で走行距離少なめで探すなら、今がオススメです。

乗車定員/8名(助手席スライドアップシート車)、7名(サイドリフトアップシート車)
リフト能力/100kg(シートを除く)
シート下降時最低着座面高さ/430mm(助手席スライドアップシート車)、460mm(サイドリフトアップシート車)
シートの車外飛び出し量/750mm(助手席スライドアップシート車)、710mm(サイドリフトアップシート車)
回転時足元スペース/355mm(助手席スライドアップシート車)、365mm(サイドリフトアップシート車)

Text/籠島康弘

助手席スライドアップシート車。リモコンを使ってシートの回転&昇降のスピードを変えられる

助手席スライドアップシート車。リモコンを使ってシートの回転&昇降のスピードを変えられる

サイドシートアップシート車。シート下のメモリースイッチを長押しすると好みのシート位置をメモリー設定できる

サイドシートアップシート車。シート下のメモリースイッチを長押しすると好みのシート位置をメモリー設定できる