5ナンバーサイズの箱形ミニバンは、比較的扱いやすい大きさの割に室内が広々としているので人気がある。家族で一緒に出かけるにも便利だし、購入を検討している人も多いのではないだろうか。そんな5ナンバー箱形ミニバンの中から今回紹介するのは日産セレナのアンシャンテ助手席またはセカンドシートタイプだ。

ベースのセレナ(1999年6月~2005年4月)は、両側スライドドアを備え多彩なシートアレンジで人気のミニバンだ。2Lエンジンを搭載しミッションはCVT。このセレナの助手席に回転&昇降シートを備えたのがアンシャンテ助手席タイプ、2列目の助手席後ろのシートに回転&昇降シートを備えたのがアンシャンテセカンドシートタイプだ。どちらにもノーマルルーフ(車高は1825mm)とハイルーフ(車高は1940mm)があり、ハイルーフは室内高が105mm高く、さらに室内が広々としている。

助手席またはセカンドシートの回転&昇降は、どちらも回転が手動で、昇降は電動で行う。オプションで回転も電動にすることが選べた。また、セカンドシートがそのまま脱着でき、車外では車いすとして使用できる仕様も用意されていた。いずれも乗車定員は7人なので、親子三代での旅行も十分可能だ。また助手席タイプは、通常のセレナ同様、2列目シートを脱着して3列目と対座させることもできる(駐車した状態でのみ使用可能)。

原稿執筆時点で見てみると、助手席タイプは3台(うちハイルーフは1台)、セカンドシートタイプは8台(うちハイルーフは2台)見つかった。セカンドシートタイプのうち1台は脱着して車いすになる仕様だった。デビューから時間がたっていることもあり車両本体価格で20万円~80万円で見つけることができる。手ごろな価格で足腰の弱った両親のためのミニバンを見つけたい、という人はぜひ検討してみてほしい。

乗車定員/7名
シート下降時最低着座面高さ/490mm(助手席タイプ)450mm(セカンドシートタイプ)
シートの車外飛び出し量/530mm(助手席タイプ)680mm(セカンドシートタイプ)
回転時足元スペース/350mm(助手席タイプ、セカンドシートタイプ)

Text/籠島康弘

助手席タイプ。乗降性を良くするため、助手席ドアの開口角度が通常の65度から70度に改良されている

助手席タイプ。乗降性を良くするため、助手席ドアの開口角度が通常の65度から70度に改良されている

セカンドシートタイプ。車いすを使う人を乗せる場合は、スライドドアのあるセカンドシートのほうが介助しやすい

セカンドシートタイプ。車いすを使う人を乗せる場合は、スライドドアのあるセカンドシートのほうが介助しやすい