車いすごと車内に乗れるタイプは、車いすからシートに乗り換えなくてもいい分、介助される側だけでなく介助する側もラクになる。さらにスロープを上り下りする際に電動ウインチがあれば、より介助がしやすい。今回紹介するダイハツアトレーワゴン(2005年5月~)のスローパーは、そんな電動ウインチを装備した1台だ。

2005年5月にデビューしたアトレーワゴンは、軽商用車であるハイゼットと車体を共有するため、軽自動車のサイズ上限まで目いっぱい広げられた室内が特徴。室内長2015mmは当時のタント(2003年11月~2007年11月)の2000mmを凌ぐほど。また、後席両側にスライドドアを備えているなど利便性も高い。そんなアトレーワゴンに車いすごと乗員を乗せられるようにしたのが、アトレーワゴンスローパーだ。

リアゲートを開けてスロープを降ろしたら、電動ウインチのフックを車いすにセットしリモコンでウインチを作動させるだけ。これなら力の弱い方でもラクに車いすごと乗員を車内へと乗せることができる。

リアシート付きとリアシートなしのタイプがあり、リアシート付きの場合は車いすを乗せる際にリアシートを前方向に折り畳む。リアシートをスライドさせることはできないが、背もたれは左右分割でリクライニングできるしアームレストも備わる。リアシートなしのタイプには、折り畳み式の補助シートがあるものとないものがあるので確認しよう。

軽自動車ゆえ維持費も抑えられるし、取り回しやすいサイズだから毎日の買い物などにも使いやすい。家族とのドライブにも使うならリアシート付きを、主に車いすの人の通院などに使うならリアシートなしをというように、使用用途を考えて選ぼう。

乗車定員/4名
スロープ角度/14.5度
スロープ幅(内寸)/690mm
スロープ突出長/1300mm
スロープ耐荷重/350kg
ウインチ能力/115kg

Text/籠島康弘

写真は2007年9月のマイナーチェンジ時のもの。電動ウィンチや両側スライドドアなどを装備。特に女性や高齢者にオススメ

写真は2007年9月のマイナーチェンジ時のもの。電動ウィンチや両側スライドドアなどを装備。特に女性や高齢者にオススメ

リアシート付き(写真)とリアシートなしがあり、リアシートなしならさらに足元は広々。エアコンの送風口が車いすの人の足元付近に設置されている

リアシート付き(写真)とリアシートなしがあり、リアシートなしならさらに足元は広々。エアコンの送風口が車いすの人の足元付近に設置されている