【福祉車両購入ガイド】日産 キューブ チェアキャブ スロープタイプ
カテゴリー: 福祉車両 ニューモデルガイド
タグ:
2012/10/18
「車いすの方の通院などに使える車が欲しいけれど、あまり大きな車だと運転が大変…」。そう思っている人にオススメしたいのが、コンパクトカーや軽自動車ベースの車いす仕様車。そんな中から、今回取り上げるのは日産 キューブの「チェアキャブ スロープタイプ」だ。ちなみに日産では、シートが昇降、回転して乗降しやすい福祉車両をアンシャンテシリーズ、車いすごと乗れるモデルをチェアキャブシリーズと分類している。
スクエアなデザインで大人気となったキューブ(02年10月~08年10月)。そのスクエアなデザインにより、コンパクトカーとは思えないほどの広々とした室内を作り出した。また家のソファのようなフロントシートや、収納の細かい工夫なども人気の要因だ。そんなキューブの後席部分に車いすが乗れるように手を加えられたのがチェアキャブ スロープタイプだ。
車いすを乗せる際には、バックドアを開けてまずニールダウンスイッチを押す。すると車高が約90mmも下がる。こうすることでスロープ角度が低くなり、車いすを乗せやすくなる。あとはスロープを降ろして車いすを固定させるベルトを車いすにかけ、乗員ごと車いすを運び入れる。車いすを固定したら、最後に先ほどのニールダウンスイッチで車高を元に戻す。
リアシートやスペアタイヤはそれぞれ「あり/なし」の設定があり、リアシートがある場合は最大5名まで乗車可能で、車いすを乗せていないときは普通のキューブと同じように使える。ただ、スペアタイヤをラゲージ部分の側面に配置しているため、人によっては圧迫感を感じる場合も。その際はスペアタイヤなしのタイプを選んだほうがよいだろう(代わりにパンク修理キットが備わる)。
スロープを使って車いすを乗せる場合、特に女性が介助することが多いなら、この車のように車高が下がってスロープ角度を低くしてくれるのはうれしい機能。キューブなら取り回しもしやすいから普段のお買い物にも楽だ。女性が乗る日常用の車プラス介護用という兼用車として魅力的な1台だ。
乗車定員/5名(リアシートありの場合)
スロープ幅(内寸)/700mm
スロープ突出長/1120mm
スロープ耐荷重/200kg
Text/籠島康弘