通な大人の左ハンドル・5MTスポーツセダン

輸入車と言えば絶対「左ハンドル!」という人は、もはや少数派。インポーターも最近は左ハンドルモデルをあまり入れていません。確かに日本では右ハンドルのほうが何かと便利がいいですから。
しかし、少なからず左ハンドルこだわり派がいることも事実。かくいう私も、左ハンドル党です。今回は、そんな左ハンドル党にぜひおすすめしたい、今、私が最も注目している車をご紹介しましょう。
それはプジョー406セダンに用意された左ハンドル・5MTのスポーツです。
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この406、日本に導入されたモデルでは2Lエンジンに4ATが与えられていましたが、そもそもの欧州ではMT車比率が圧倒的に高いのです。遅ればせながら日本にMT仕様のスポーツが導入されたのは2002年6月のこと。1995年に406が導入されて実に7年もたってからでした。

もちろん、ただ5MTモデルをもってきたわけではありません。
エンジンは新開発で5MT車のみが搭載する2.2L直4DOHC。最高出力159ps・最大トルク21.1kg-mは特筆するほどの数値ではありませんが、低回転域からのフラットトルクと優れたレスポンスを備えています。当時のプジョーが使用する4ATはお世辞にもよくできたATとは言えませんが、5MTならこのエンジンのパワーをきれいに“絞り出す”ことができます。
走れば、高速道路をどこまでもフラットに、路面をいなしながら走るプジョーらしい最上級の乗り心地。そこに加えて5MTだからこそ感じられる軽快なエンジンの吹け上がり。まさに欧州の正統派セダンです。 プジョー406スポーツ エンジン|見つけたら即買い!? プジョー406スポーツ インパネ|見つけたら即買い!? プジョー406スポーツ シート|見つけたら即買い!?
さらに専用装備として205/55の16インチタイヤ&ホイール、ファブリック地の座面&バックレストに本革サイドサポート部をもつフロントスポーツシート、ダッシュボード&ドアトリムにブルーのアクセントトリム、運転席&助手席には電動パワーシートが用意されました。
そのほかではオートエアコン、6連奏CDチェンジャー、JBL製スピーカー+240W専用パワーアンプなども備わっています。

スポーツという名称でも、峠を得意とするハンドリングマシンではありません。ましてや映画「TAXI」に出てくるような406でもありません。むしろ、エンジンの隅から隅までしっかり使い切る楽しさをもつグランドツーリングカーです。
このクラスのセダンではMT車自体が希少で、旧型のBMW318iか330i Mスポーツ、あるいはアルファ156 2.0JTSか2.5V6 24Vくらい。さらに左ハンドルとなると330i Mスポーツと156 2.0JTSが「左ハンドルもあります」というレベルです。

個人的に何が良いかといえば、見ての通りの、この素っ気なさ。どこにも「SPORT」なんて入っていないし、パッと見ではただの406セダンです。
ところが走らせてみれば、これが気持ちいいのなんのって。車に「乗せられていない」感、車を「操る」感のある、まっとうなセダン。そんな車、最近は少ないですから。

新車時は317万円でしたが、今探してみると03年式・走行3万km以下のスポーツが約160万円で見つかります。4AT車の同年式がなかったので一概には言えないですが、4AT車よりは高めの相場。やはり“わかる人には刺さる”んですね。
みなさんも気になったら下記の検索窓に「プジョー 406 スポーツ」と入れてみてください。
 

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<カーセンサーnet編集部デスク・ぴえいる>