ホンダ シビックタイプR ▲いちだんとワイド感が強まる次期シビックタイプR。洗練されて大人っぽい印象に仕立てられるかもしれない。シャシーとエンジンには、現行ユニットのリファイン版が用いられる

ホンダを代表するホットハッチ

今年2020年夏に、マイナーチェンジが予定されているホンダ シビックタイプR。今回、スクープ班はその先、つまり2022年以降に登場すると思われる次期型タイプRに迫っていく。

ホンダは、早ければ2020年内にも新世代のアーキテクチャーを実用化する見通しだ。これまで以上に、プラットフォームの共用部分と車種ごとの専用設計部分を明確に分け、開発と生産の効率化が図られる。

次期シビックタイプRにも、このアーキテクチャーが使われるのか。その可能性は低いだろう。なぜなら、ホンダは現行シビックの開発に合わせてシャシーを新しく用意したからだ。

1世代でプラットフォームが丸ごと刷新されることは希。減価償却も加味すると次世代モデルには、現行シャシーが流用されると考えるのが自然だ。

一方で、世代交代が待たれるのはエンジンだ。先代タイプRでターボが追加されて、性能アップを遂げたもののベースとなる2L直4ユニットは、2000年に発表された初代ストリームから使われ20年目を迎えている。

しかし、いまホンダ社内ではプラグインハイブリッドのブラッシュアップなど、電動系テクノロジーの開発にリソースが注がれている。

このため、内燃機関を丸ごと刷新する計画は見えていない。次期シビックタイプRには、引き続きK20型2Lターボが用いられるが、随所に改良が施された「フェース2」に切り替わるとの情報も。相当な手直しが施されるだろう。
 

どこで作られるのか

ホンダは、1989年に英国スウィンドン工場を開設。シビックに関しては4代目から、タイプRは2001年から同工場で生産が行われていた。

しかし、2019年2月に発表されたようにスウィンドン工場での車両生産は2021年中に終わる予定だ。現在は、全世界向けのシビックタイプRが英国工場で一括生産されているため、組み立て拠点は変わるはず。

濃厚なのは国内ではなく、需要が多い北米か。このタイミングに合わせて世代交代するのでは?との見方からスクープ班は2022年モデルチェンジが有力と予想している。
 

ホンダ シビックタイプR▲新開発シャシーに2Lターボが搭載された現行タイプR。ニュルで7分43秒80のラップタイムをマークした▲新開発シャシーに2Lターボが搭載された現行タイプR。ニュルブルクリンクで7分43秒80のラップタイムをマークした

2020年夏のマイナーチェンジ情報

翻って現行タイプRだが、今夏(2020年)にマイナーチェンジが予定されている。リニューアル情報を最後にお伝えしよう。

ラジエターグリルやシフトレバーのデザインが見直され、ステアリングホイールには滑りにくいアルカンターラ素材が新たに用いられる。

また、ブレンボ製ブレーキは2ピースディスクに変わり、足回りの改良で旋回性能が向上。衝突被害軽減ブレーキなどの安全デバイスがセット化されたホンダセンシングも採用される。

さらに、ドアミラーヒーター、ETC2.0車載器、後席ベンチレーションが追加装備されるなど快適性も向上。20インチタイヤとBBS製ホイール、専用外板色採用の限定車も投入されるようだ。

※2020年6月19日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2022年以降
■全長×全幅×全高:4565×1880×1430(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+ターボ
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ