日本車なのに、輸入車の味が楽しめる車ってナンだ!?
カテゴリー: クルマ
タグ: 日産 / ホンダ / スズキ / ハッチバック / クロスオーバーSUV / デュアリス / スプラッシュ / シビックタイプRユーロ / NSX
2016/12/13
実は多い? 帰国子女な車たち
車を愛する人であれば、一度は乗ってみたいと思うもの。それが輸入車ではないでしょうか? その佇まいはもちろんのこと、乗り味も国産車とは一味違うものであるという話をよく耳にしますね。しかし、輸入車となると様々なハードルが立ちはだかるのもまた事実です。
そのハードルは第一に価格でしょう。国産車の同じクラスの車種で比較すると、輸入車の方が数十万円から、ものによっては百万円単位で差があることもザラ。中古車になればその差は縮まるとはいえ、なかなか無視できないポイントです。
次に故障の心配。昔ほど壊れなくなったとはいえ、国産車に比べると故障する確率は高いと言わざるを得ません。部品によっては日本国内に在庫がなく、入荷まで日数がかかってしまうということも……。また、地域やブランドによっては正規ディーラーが近くにないというのも維持していくうえで高いハードルになってしまいます。
そこでオススメしたいのが、「海外で生産された日本車」です。日本車なのに海外生産? と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、アメリカで売れる車種はアメリカで、欧州で売れる車種は欧州で、というように販売する現地で生産することが当たり前になりつつあるのです。これは80年代にホンダが手掛けた手法なのですが、現在では多くの日本車メーカーでも取り入れられているものとなりました。
もちろん、海外で生産するということは、その国のユーザーの趣向に合わせた仕様になっているのが当然。つまり、「限りなく輸入車に近いテイストを持った日本車」と言えるわけなのです。そういった車種の多くは海外専売車種なのですが、中には日本へ輸入され正規ディーラーで販売されている車種も。
もちろん日本のディーラーで販売されているということは、アフターサービスもそのディーラーで受けられるということですから、メンテナンスの面でも心配は少ないですよね。今回はそんな「海外で生産された日本車」をご紹介します。
日産 デュアリス(2007~2014年)
オフロードはもちろん、オンロードも得意な欧州ハッチバックイーター
元々は日産の欧州戦略車種として開発、販売がされていたクロスオーバーSUVのデュアリス。欧州ではキャシュカイという名前で2006年にデビューしました。(日本での販売は2007年から)クロスオーバーSUVながら、欧州のコンパクトカーも視野に入れたサスペンションセッティングが絶妙で、そのハンドリングの良さは新車当時も多くの評論家から高い評価を受けています。特に2010年7月までの前期モデルに関してはドイツのザックス社製ショックアブソーバーを装着しており、前期を指名買いするユーザーもいるほど。
そんなデュアリスはデビュー早々に大人気となり、現地工場があるイギリスからの輸入ではまかなえなくなってしまったため、2007年末からは日本で生産することになりました。登録のタイミングもあるので、何年式から日本製と言い切れませんが、車検証の「車名」の部分が、イギリス生産モデルは「ニッサンUK」、国内生産モデルは「ニッサン」となっているところで見分けることが可能です。
ホンダ シビックタイプRユーロ(2009~2012年)
サーキットよりワインディングが主戦場のユーロモデル
ホンダが誇るホットハッチとして1997年に初代がデビューしたシビックタイプR。実は2001~2005年に販売された2代目シビックタイプRもイギリスからの輸入車なのですが、今回紹介したいのは、2009年から日本で販売がスタートしたシビックタイプRユーロです。
日本国内では2007年から新たにセダンボディとなった3代目シビックタイプR(FD2型)がデビューしていましたが、そちらは見た目こそセダンですが中身はほぼレーシングカー。街乗りをするにはかなりハードな味付けとなっていました。そこで登場したのが、欧州向けにしなやかな乗り味にアレンジがなされたシビックタイプRユーロ(FN2型)。サーキット向けのFD2型とワインディング向けのFN2型とすみ分けがなされたというわけなのです。また、初代から続くハッチバックボディを持っていることも使い勝手の面で歓迎する向きもありました。
スズキ スプラッシュ(2008~2014年)
走りはもちろんのこと、安全装備も輸入車並みの充実ぶり
スズキのコンパクトカーというと、昔は軽自動車に毛が生えたようなもの、という評価もありましたが、2004年に登場した2代目スイフトあたりからググッと品質、質感ともにアップして高い評価を受けるようになりました。そんなスズキがヨーロッパ市場に向けて登場させたのが、スプラッシュ。日本仕様は1.2リッターエンジンに国外仕様にはないCVTが組み合わされ、より低燃費が狙える仕様となっています。
ハンガリーで生産されていた同車の乗り味は欧州車の中でもドイツ車寄りのセッティングといわれ、やや硬めな味付けながらストローク感はたっぷりで直進安定性に富むというもの。コンパクトカーながら長距離移動も難なくこなす車に仕上がっています。また、標準で6エアバッグを装備するなど、安全面でも欧州車並みという部分も見逃せないポイントでしょう。
実は先日デビューしたばかりの新型NSXもホンダ・オブ・アメリカからの輸入車なので、意外と海外生産の日本車は少なくありません。知らない人にとってはただの日本車でも、分かる人には分かるという点も通好みですよね。輸入車に乗ってみたい人への入門編として「海外で生産された日本車」というチョイスはアリではないでしょうか?
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