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2014年11月7日、日本のモータージャーナリズムの巨匠、徳大寺有恒氏が他界されました。日本の自動車文化に多大な貢献をされた徳大寺さんを偲び、カーセンサーEDGEに約5年にわたり連載された「VINTAGE EDGE×徳大寺有恒」を美しい写真と巨匠の一言とともに振り返ります。今回は、「'61 BENTLEY CONTINENTAL SII H.J.-Mulliner Coupe」、「'69 CHEVROLET CAMARO SS」、「'66 MORRIS MINI COOPER S Mk1」、「'85 FERRARI 288GTO」です。実際に掲載された記事をPDFで公開しています。

【'61 BENTLEY CONTINENTAL SII H.J.-Mulliner Coupe】 「僕が出会った中で最も好きなクルマがコレなんだ」

'61 BENTLEY CONTINENTAL SII H.J.-Mulliner Coupe

1959年から62年までの3年間作られたベントレーSII。その中でもコンチネンタル2ドアクーペはとびきり優雅で大陸を疾走するにふさわしいモデルである。コーチビルダーはH.J.マリナー。アルミ製のハンドメイドボディで架装した。エンジンはベントレーSIの伝統的な6気筒ユニットから59年のSIIより新たに設計したV型8気筒を搭載した。このエンジンは航空機エンジンとしても定評あるシリコンを含む耐熱アルミ合金ブロック製で6.2Lのキャパシティからトップスピードは実に200㎞/hを超えた。



【'69 CHEVROLET CAMARO SS】 名前を受け継ぐことの大切さを教えてくれるクルマだね

'69 CHEVROLET CAMARO SS

1967年から69年のわずかな期間で発売された、シボレーのFRスポーツクーペ&オープンカー。マスタングが開拓したポニーカーの市場にシボレーが投入した意欲モデルでエンジンラインナップは直6とV8の2種類。グレードはZ28、RS、SSの3種類が用意されていた。また69年には425psのハイパワーエンジンを搭載したモデルが69台製作され、その年のSCCAトランスアメリカン・チャンピオンシップの2.5L以上のクラスでは優勝を飾っている。



【'66 MORRIS MINI COOPER S Mk1】 当時、 乗り比べ て日本車との違いに驚いたもんだよ

'66 MORRIS MINI COOPER S Mk1

1959年から2000年まで生産された世界的な名車。水冷4気筒エンジンを横置きにし、トランスミッションをエンジン下部に収めるなど、当時としては画期的なレイアウトを採用し、小型ながら4人が乗れる実用性を実現。開発者のイシゴニスの狙い通り、そのコンセプトと形、サイズは世界から受け入れられた。また、日本ではミニクーパーの名前で呼ばれることが多いが、ミニクーパーとはミニをベースにジョン・クーパーがスペシャルモデルとして開発したスポーツモデルのことであり、スタンダードのミニとは似て非なるものである。



【'85 FERRARI 288GTO】 買えないからこそ憧れる、 それがスーパーカー

'85 FERRARI 288GTO

1984年から85年まで製造され、希少価値も非常に高いスペチアーレモデル。グループBのホモロゲーションに沿い、308をベースに開発された。デザインはピニンファリーナが担当し、400HP、50.6kg-mを生み出す2855ccのV8エンジンを搭載していた。競技車両として開発されたもののレースに参戦することはなかったが、のちに288GTO Evoluzioneという特別なレースモデルが開発され、その開発で培ったノウハウがF40へと継承されていった。総生産台数は272台、日本への正規輸入は1台だけだったと言われている。