生誕50周年を迎えた初代日産 シルビアは現在1250万円のスーパービンテージカー!
カテゴリー: クルマ
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2015/10/26
初代シルビアは554台しか生産されなかった激レア車!
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。今回、2015年10月20日に発見したのは「日産 シルビア」の初代です。バブル期以降は“デートカー”として一世を風靡したシルビアではありますが、初代はプレミアム感漂う高級クーペでした。
1964年に開催された第11回東京モーターショーにて「ダットサン クーペ1500」として参考出品され、翌1965年4月からシルビアとして販売が開始されました。シルビアはダットサン フェアレディ(SP310型)のシャシーにSUツインキャブ付R型1.6L OHVエンジン(最高出力90ps)を搭載し、クーペボディを架装したものでした。組み合わせたトランスミッションは、当時としては“スポーティ”だったシンクロ機構を持つクロスレシオの4速フルシンクロ マニュアルトランスミッションです。
ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションを持つ2ドアノッチバッククーペで、2人乗りという割り切った設計でした。ボディパネルはすべて手作業による叩き出し、フロントグリルはアルミの削り出し、というこだわりよう。スタイリングは直線を多用したシャープなボディラインと、宝石の“カット”を彷彿とさせる造形が特徴的でした。ちなみに日産はこのデザインを「クリスプカット」と呼んでいました。
室内にはリクライニング式バケットシート、木製のステアリングホイール、アームレスト兼用のグローブボックス、マップランプなどを装備。この頃の国産車として、最も美しく、高級感漂うものだったと言ってもいいでしょう。
ただ、同じエンジンを搭載するフェアレディより3割ほど高い価格設定であったため、シルビアの売れ行きは芳しくありませんでした。1968年6月に生産終了となるまでの3年余りの間に、生産された台数はわずか554台です。まぁ、裏を返せば「それほどレアな存在である」とも言えます。なお、シルビアは初代の“失敗”を受け、1975年まで絶版となりました。
新車時登録から半世紀が経過していますが、写真を見るかぎり、当該中古車の状態は現役バリバリ感が漂っています。しかも、フルオリジナルで維持され続けてきたようで、まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。ただ1250万円という車両価格はもはやスーパービンテージカーの域ですし、買える人にしか買えない車となっています。
最近のビンテージカー相場の異常高騰は、海外の旺盛な需要に牽引されているものです。まだシルビアの取引事例(高級ビンテージカーを専門としたオークションにおいて)はほとんどないようなので、もっと高額に跳ね上がる可能性も初代シルビアは秘めています。
しっかし、今見ても大胆なスタイリングで惚れ惚れしてしまいます……。
■本体価格(税込):1250.0万円 ■支払総額(税込):---
■走行距離:5.2万km ■年式:1965(S40)
■車検:2017(H29)年7月 ■整備:付(12ヵ月) ■保証:無
■地域:京都