▲年間生産台数は20~30台といわれている、パガーニ・ウアイラ ▲年間生産台数は20~30台といわれている、パガーニ ウアイラ

パガーニ ウアイラ、そしてパガーニというスーパーカーメーカーのトリビア

アメリカでパガーニ ウアイラを所有する人(以下、オーナー様)が作った動画が面白かったので、ご紹介したいと思います。これは「フツーの人は知らないパガーニにまつわる10のトリビア」風にまとめられており、今年7月4日にYouTubeにアップされました 。ただ、正確には10ではなく「9」でした。

パガーニは元ランボルギーニのデザイナー、ホラシオ・パガーニ(Horacio Pagani)によって1992年に設立された、スーパーカーメーカーです。年間生産台数はごくわずかですが、世界のセレブリティに愛されるスーパーカーを作っています。F1ドライバー、ルイス・ハミルトンがモナコでパガーニ ゾンダ760LHを乗り回している姿は、たびたび自動車ニュースサイトなどで話題になっています。

▲F1ドライバー、ルイス・ハミルトンがたびたびモナコで激写される愛車はパガーニ ゾンダ760LH ▲F1ドライバー、ルイス・ハミルトンがたびたびモナコで激写される愛車はパガーニ ゾンダ760LH

まず、ちょっと驚くのはオーナー様のガレージです。まぁ、なんだかんだで1台2億円ちょっとするパガーニ ウアイラを所有するくらいですから“お金持ち”なのでしょう。パッと見ただけでもポルシェ 918スパイダー、ダッジチャレンジャー(日本のリバティウォークエアロ装着)、ミニ、AMG Gクラスを持っていることが分かります。アメリカンドリームをつかんだんでしょうねぇ……。うらやましっ!

そんな彼がよく友人に尋ねられるのが、シートの座面にある蛇口の栓のようなものの用途についてだそうです。コレ、筆者も気になっていましたが、座面の高さを調節するものなんですって(トリビア1)。動画内では「股間を刺激するものだったらもっとお金払ってるよ」とオーナー様はうそぶいておりました(笑)。

▲もう、これを知ったからにはパガーニ ウアイラに乗る機会を得てもバッチリ! ▲もう、これを知ったからにはパガーニ ウアイラに乗る機会を得てもバッチリ!

パガーニは「毎年、新車時価格を値上げをする」という販売戦略を実践しています(トリビア2)。つまり、“出たて”の車を買うのが一番お得なんです。パガーニ ゾンダの1号車は25万ドルほどでしたが、現在の取引価格は100万ドルはくだらない、とはオーナー様の談。ちなみにアメリカでは輸入規制の関係でゾンダは走れません。走っているものは基本、なにかしらの“裏ワザ”で登録されているとか……(トリビア3)。

パガーニが初めて世に送り出した、ゾンダは現在も生産が続けられています(トリビア4)。ウアイラはゾンダの後継モデルと思われがちですが、パガーニでは単に別モデルという扱いだそうです(トリビア5)。また、パガーニは常にアップデートを加えおりECUのプログラム更新だけでなく、サスペンションやエキゾーストなども新たにリファインされたものが出てくるそうです(トリビア6)。

つまり、パガーニ車を買えば、パガーニ社が更新を続ける限り、車はどんどん“良くなる”ということです。ただ、最も気になった更新に必要な料金については触れられませんでした(笑)。

パガーニはイタリアに本拠地を構えていますし、その名称の響きもイタリアンです。でも、創設者であるホラシオ・パガーニはアルゼンチン出身なんです(トリビア7)。ただ、イタリア系アルゼンチンなんだそうです。

また、YouTube動画を見て心底驚いたのですが、アメリカでのパガーニ ウアイラの標準価格は135万ドルで、カーボンボディはもちろん、ペイント、ホイールまでオプションなんですって……(トリビア8)。オーナー様いわく「一般的な乗り出し価格は170~220万ドル」なんだとか。まぁ、1台1台、カスタムオーダーのような車ですからね。

最後に、ゾンダですが「あと2年くらいで(アメリカへの)正規輸入が認められる」とオーナー様は予想しています(トリビア9)。これに関しては詳しい説明がなかったので、詳細はわかりません。もしかしたら「車歴が25年以上のものは輸入規制対象外」というルールと何かしら関係があるのかもしれません。昨今では、日本の中古車もネオクラシックの部類に入るスペシャリティ(日産 スカイラインGT-Rや空冷ポルシェ 911など)がバンバン流出していますし、そういう点でもアメリカの輸入規制の動向は要注目でしょう。

▲【動画】オーナー様によるトリビア動画
text/古賀貴司(自動車王国)