今年復活したホンダ レジェンドの「初代」を発見!当時の最新技術が注ぎ込まれた歴史的な1台だ
2015/04/16
当時の最新技術がテンコ盛りの名車
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車をご紹介します。2015年4月13日に発見したのは「ホンダレジェンド」です。レジェンド自体は相当数、中古車市場に流通していますが、今回発見したのは初代です。
今年2月、レジェンドは2年間のブランクを経て新型が発表され、日本市場に復活しました。レジェンド自体は1985年、ホンダ初のV6エンジンを搭載したフルサイズ高級セダンとして誕生。ホンダにとってエポックメイキングな1台でした。
当時、ホンダは中型車以上の製作にノウハウがあるローバー社(旧ブリティッシュレイランド社)と業務提携を結んでいました。開発はローバー社のコベントリー工場、そしてホンダの栃木工場で行われました。
レジェンドは当時のフルサイズ高級セダンとしては珍しい、FFが採用されていました。ホンダのこだわりというよりもレジェンドに求めた“性能”を満たすための自然な選択だったと思います。具体的には、空力特性に優れた背の低いフロントボンネット、広い室内とほぼフラットなフロア、駆動輪での最大限のトラクション確保など、です。
結果としてフロントヘビー(63:37)な車になっていますが、FF特有のトルクステアを抑えるためにハーフシャフトが採用されたり、取り付け角度が工夫されたりしています。また、速度感応式のパワーステアリングや、ABS、プリテンショナー付シートベルト、FF初のトラクションコントロール、国産車初のエアバッグなど最先端装備が満載。ボディもNASAが開発した「NASTRAN」と呼ばれる構造解析のソフトウェアを使って開発されています。
当該中古車は25年が経過していますが、写真を見る限りでは、文句のつけどころがありません。運転席の座面にやや擦れが見られますが新車時登録から25年が経過していることを鑑みれば、普通でしょう。むしろ「オリジナルコンディションを保っている」と評価すべきポイントかもしれません。
昨今のフルサイズ高級セダンは「快適」「静か」「スポーティ」と全てを満たす傾向にありますが、初代レジェンドは「快適で静か」であることに重きが置かれています。ドアシールは3枚構造で、空力特性はCd値0.32を実現しています。タイムマシンから飛び出してきたような車ですが、走り出してみると“今”の車も驚くような静けさに包まれます。
個人的には前後のフェンダーがこっそりブリスター化されていることに萌えてしまいます(笑)。
■本体価格(税込):88.9万円 ■支払総額(税込):103.9万円
■走行距離:7.5万km ■年式:1990(H2)
■車検:2015(H27)年7月 ■整備:付(12ヵ月) ■保証:無
■地域:愛知
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