美容整形は悪なのか? そして「修復歴車」も悪なのか?
カテゴリー: クルマ
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2014/09/18
とりあえず筆者の「修復歴ありポルシェ」は問題なしだったが
とある特急電車内でヒマを持て余していた筆者は、手元のアイフォーンにてなぜか「整形」というキーワードでインターネット検索をした。もしかしたら生来の奥二重に嫌気が差し、女子高生のようにアイプチでもカマしてやろうと思ったのかもしれない。しかし、結果として筆者はアイプチの上手な方法ではなく、「芸能人の整形前後」というようなページの数々をひたすら見まくることになった。
ショックだった。「天が与えた奇跡の顔面バランス!」と勝手に思っていたあの女性芸能人もこの女性芸能人も、ほぼ全員が整形手術を受けているというではないか。いや真偽のほどはわからないが、とにかくそういった情報にショックを受けた筆者はおおむね3日間、自宅長屋に引きこもった。
そして3日間引きこもった末に生まれた結論は、「ま、どうでもいいか」というものだった。
彼女ら超美女とわたくしが婚姻して子をなす…となると話は微妙だが、そんな可能性は決定的にゼロであり、わたくしがやることといえば、テレビジョンなどを通じて彼女らの御尊顔を拝むことだけである。物事が最大限うまく運んだとしても、いわゆるお付き合いをする可能性が0.0000001%ほどあるだけだ。
そうであるならば、彼女らの顔が作り物だったとしても何の問題もないではないか。そう思うに至ったのだ。
それと同様(?)の問題として、いわゆる修復歴車の問題がある。
中古車を買う場合、誰しも「修復歴はない方がいい」と思うだろう。わたしだってそうだ。
しかし、その車とまるで結婚するかのように10年、15年と付き合うつもりならさておき、「短ければ1年ほど、長くても車検1回分ぐらいのお付き合い」と考えているならば、修復歴の有無を過剰に気にする必要はないのではないか? 短期間の付き合いであるにも関わらず修復歴の有無を気にしすぎるのは、自分の生活とはまったく接点がないくせに、芸能人の整形手術歴を過剰に気にする素人のようにナンセンスなのではないか?
…以上は、中古車選びの王道から外れる異端であることは承知だが、我ながらいちおう一理はあると思っている。実際、過去に「修復歴あり」のポルシェ911カレラ2を購入し、約1年半の間まっっっったく問題なく走り回った経験もある。「修復歴車」といっても、結構大丈夫なやつは結構大丈夫なのだ。
しかし、やはり問題は残る。それは「人生いろいろ、修復歴車もいろいろ」ということだ。
筆者が購入した911カレラ2はおかげさまで何の問題もなかったが、世の中には問題大ありな修復歴車もあるだろう。事故の程度がひどかったかフレーム修正の技術がひどかったか、あるいはその両方がひどかったなどの理由で、正しい4輪アライメントがどうしても出せない。その結果、まるで「欽ちゃん走り」のような格好で走っている修復歴車も世の中にはあるようだ。またポルシェ911のようなリア・エンジン車の場合、「前方ではなく後方からクラッシュした個体は避けた方がいい」ともいわれている。
そういった現実があるため、「中古車を選ぶ場合、修復歴はないに越したことはない」というごく普通の見解を、基本的にはわたくしも採用している。しかし強烈に「欲しい!」と思った中古車がたまたま修復歴車だった、そしてお店の人から「まぁ修復歴といっても軽微なもので、今はほぼ完璧に直ってます。そして修復歴がある分だけお安いですし」と説明されることだってあるだろう。そんなとき、どうすべきか?
筆者だったら、まずは販売員の人間性をひたすら観察する。もちろん、他人さまのことを完璧に理解し把握することなどできないが、「この人は信用してみるに値する自動車ビジネスマンか否か?」ということを、ありとあらゆるヒントから推し量ってみるのだ。その結果「OK、この人が言うことならたぶん間違いないだろう」と思えたら、4輪アライメントの状態を数値で確認する。良心的というか、自分のビジネスに積極的なショップであれば、修復歴車を販売する際は直近のアライメントデータを紙の資料としてもっていることが多い。それを見せてもらい、4輪アライメントが基準値内にあることを確認するのだ。
この2点を確認したうえで購入すれば、修復歴車といってもそうひどいことにはならないだろう。だが当然「絶対大丈夫!」という話ではないので、生理的および心情的に受け付けない人に無理やり勧めようとは思わないが。
ということで今回のわたくしからのオススメ…というか一つの提案は、「あえての修復歴車」だ。