【オンリーワンを探せ】900台弱しか存在しない手づくり最後のM5
カテゴリー: クルマ
タグ:
2013/01/08
原稿執筆時点でカーセンサーnetに1台のみ掲載されている希少車を紹介するこの企画。今回、2013年1月7日に発見したのは「BMW M5ツーリング」です。日本には正規輸入されていなかったので、一部の車好き(販売店含む)が本国仕様のステーションワゴンモデルが存在することを知って輸入したのでしょう。
M5自体は羊の皮をかぶった狼と評され、しばしば“世界最速セダン”と呼ばれたことも。そんなM5にステーションワゴンの魅力を備えたのが、このモデルです。
M5ツーリングが搭載するエンジンは3.8L直6で最高出力340ps。これをMTで操って、昔ながらの車好きに楽しくないワケがありません! 若い世代にとっても、MT車に乗れば時計のゼンマイを巻くようなノスタルジーに浸れると思います。MTの全身を使った運転に達成感すら感じられるやもしれません。もちろん340psのM5ですから、パワフルでとても20年前の車とは思えないでしょう。
個人的な感想を言わせてもらうと、ブラック外装にベージュ内装の組み合わせがたまりません(笑)。高級木材であるバーズ・アイ・メイプルを用いたウッドパネルも、5シリーズの頂点ならではの贅沢ぶり。10万km走破しているとはいえ20年前の車であることを考えれば当然でしょうし、メンテナンスを施していけばこれからも乗っていけることでしょう。写真を見るかぎり内装の状態はキレイですし、整備記録簿も付いています。
決して脅すわけではありませんが、なにせ20年前の車ですから“それなり”にメンテナンスは必要です。タイヤ交換、ショックアブソーバー交換と徐々に手を入れていきながら乗るのも楽しいカーライフ。MTが衰退している昨今、このようなステーションワゴンが登場することはもう期待できません。
この頃のM5ならびにM5ツーリングまでが最後の手づくりによる車両で、M5ツーリングは900台弱しか生産されていません。名声を得て、販売実績もあがって、これ以降のM5シリーズは良くも悪くも製造ラインに組み込まれました。そういう意味において、このM5ツーリングのレア度、そして“スペシャル感”からすれば買えるうちに購入しておくべき車と言えるでしょう。
BMW M5ツーリング