今週のイチオシ

新型がデビューした今だからこそ、手に入れる理由がある


「世界的に有名な3つのアルファベットがあります。G・T・Rです。GT-Rは復活します」
これは’01年の東京モーターショー、日産ブースのプレスカンファレンスにおいて、カルロス・ゴーンCEOが語った言葉だ。翌年8月、排ガス規制により、第2世代GT-Rの幕は下ろされることになる。あれから5年。’07年10月24日、第3世代GT-Rの幕は上がった。

GT-Rという車は、世界のツーリングカーレースを圧倒的な性能で制することを義務付けられた車である。それは、280psを発生するRB26DETTエンジン、アテーサE-TS、スーパーハイキャス、ブレンボ製ブレーキシステム、電子制御式アクティブLSDなど、数々の先進技術が導入されたことが証明している。さらに、市販車でありながら、高ステージのチューニングに耐えられるエンジン強度、ボディ剛性を有していたということが、日産が“レース”というフィールドを重要視して開発していたということを物語っている。

GT-Rは、日産にとって、いや日本にとって特別な車なのだ。世界も見渡してみても、あれだけの性能を誇るスポーツカーが数百万円で購入できるということは例を見ない。しかも中古車市場においては、すでに前オーナーによって手が入れられた高性能のチューニングカーも多数流通している。これといった苦労をすることなく、すぐさまサーキットで高速ラップを刻めるようなハイスペックマシンが手に入れられるのだ。

新型GT-Rがデビューした今だからこそ、第2世代GT-Rの魅力が認識できるのではないだろうか?ここで第2世代GT-Rを簡単な紹介とともに振り返ってみたい。

BNR32 GT-R/’89.8~’94.12
日産 スカイライン GT-R(R32) 第2世代“R”の産声
’73年以来16年となる復活を遂げたGT-R。当時のグループAレースを勝つために開発され、280psを発生するRB26DETTエンジンに専用チューンのハードサスペンション、メカニカルLSD、電子制御トルクスプリット4WD“アテーサE-TS”などの採用により、世界トップクラスの運動性能を実現させた

BCNR33 GT-R/’95.1~’98.12
日産 スカイライン GT-R(R33) GT-R史上No.1のグランドツアラー
トルクアップしたRB26DETTエンジンに加え、後輪左右の駆動力を最適配分するアクティブLSDやヨーレイトフィードバック電動スーパーハイキャス、ブレンボ製ブレーキシステムなどにより、戦闘力に磨きがかかった。長いホイールベースによる高速域での安定性は、GT-R史上でNo.1とも言える

BNR34 GT-R/’99.1~’02.8
日産 スカイライン GT-R(R34) 第2世代GT-Rの完成形
サイズやエンジンスペックなど、方向性はR32GT-Rの流れを汲む。280ps/40.0kg-mのRB26DETTエンジン、GT-R伝統の4WDシステムアテーサE-TS、ゲトラグ製の6MT、ブレンボ製ブレーキシステムなど、公道においては過剰といえる技術を結集し、市販車最強のパフォーマンスを手に入れた

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