すべてにおいて万能なコンパクトSUV

最近になり、ようやくコンパクトサイズのSUVも増えてきましたが、いまだSUVの主流は全幅1800mm以上といった大きなサイズが中心です。しかし、日本の狭い道路事情を考えると、今回紹介する三菱のRVRくらいがジャストサイズといえるのかもしれません。

RVRという名前を聞いて「あれ?」と思った方も多いでしょうが、同車は1991年~2002年まで生産され、その後販売を中止し、2010年2月にコンパクトSUVとして復活を遂げた1台です。
  • 三菱 RVR 外観(フロント)|おいしい中古車
  • 三菱 RVR 外観(リア)|おいしい中古車
フロントマスクには、三菱のアイデンティティである“ジェットファイターグリル”を採用。スポーティで躍動感のあるキャラクターラインもスタイリングの特徴(左右)
RVRが掲げたコンセプトは「新時代にふさわしいジャストサイズSUV」。様々な用途に対応し、高い走行性能と環境性能、そして質感を備え、求めやすい価格で提供すること、これを目的に開発されました。

懐の深さを証明するラゲージスペースは、ゴルフバッグやスーツケースはもちろん、キャンプ道具なども積載可能な419Lのスペースを確保。日常からレジャーまで、どんなシチュエーションにも対応するゆとりある広さを実現しています。

パワートレインは、直4の1.8Lエンジンに、燃費効率に優れるCVTの組み合わせ。さらに、減速エネルギー回生システムや電動パワーステアリング、エンジンの低フリクション化などの低燃費技術により、2WDモデルの燃費は15.2km/L(10・15モード燃費)の低燃費実現しています。4WDモデルでも15.0km/L(同)と、2WDとさほど変わらない数値を出している点も見逃せないポイントです。

4WDのシステムは、アウトランダーやデリカD:5に採用される電子制御4WDシステムを搭載。2WD、4WDオート、4WDロックの3つのモードをスイッチひとつで操作することができます。

インテリアは、オンロードを重視したSUVと考えても高い質感を誇ります。手触りの良いソフトパッドやトリム生地を使っているほか、シフトゲートなど各所にメッキをあしらって質感をアップ。上級グレードの1.8Gには、本革巻きのステアリングやシフトノブなどが採用されています。
  • 三菱 RVR インパネ|おいしい中古車
  • 三菱 RVR インテリア|おいしい中古車
  • 三菱 RVR 走行モードセレクター|おいしい中古車
ブラックを基調としつつも、シルバーによるアクセントでスポーティな印象と高級感をあわせもつインテリア(左・中) 4WDシステムは3つのモードが選択できる(右)

程度の良さそうな中古車が、早くも100万円近く安い!

さて、肝心の価格ですが、新車価格でも178.5万円からとオトク感の高い価格でしたが、中古車になると、それはさらに高まります。例えば、先にご紹介した上級グレードにあたる1.8G。これの修復歴なし+走行距離2万kmの中古車が123.9万円で見つけられました。当時の1.8Gの新車価格は218.8万円。登場から2年余りで、100万円近く安い物件が登場してきているのです。

冒頭でもお話ししましたが、日本の道路事情を鑑みると、やはりRVRくらいのボディサイズが最適ではないでしょうか。しかも安く買えるのだから、すべてにおいて万能な車をお探しの方には、ぜひ候補に加えて欲しい1台です。
Text/金子剛士