第2世代GT-Rの最後を飾る2種類の限定車

超高性能スポーツカーの代名詞的存在である「GT-R」。1969年デビューの「ハコスカ」、1973年にわずか197台の生産で終わった「ケンメリ」による第1世代、そしてR32・R33・R34型と国内外のレースで実力を見せつけた第2世代とも、その性能と引き換えに排ガス規制をクリアできず、生産終了への道を辿っています。

現在は「スカイライン」の名称が取れた第3世代(R35型)が販売されているGT-Rですが、適度なボディサイズとメカニカルな外観から、第2世代には今もなおファンが根強く存在しています。今回はこの第2世代のファイナルバージョンで、限定1000台が即日完売となった、スカイラインGT-R(R34)ニュルをご紹介します。
  • 日産 スカイラインGT-R フロント|見つけたら即買い!?
  • 日産 スカイラインGT-R リア|見つけたら即買い!?
ニュル(Nür)とはGT-Rの開発にあたって走行テストが行われた、ドイツ・ニュルブルクリンクサーキットのことで、2002年1月24日に発売されました。走行性能を重視した「VスペックII ニュル」(新車時価格630万円)と、(あくまでGT-Rとしてはですが)乗り心地や上質感を高めた「Mスペック ニュル」(同610万円)が設定されています。

最大の特徴はエンジン(RB26DETT型)などがN1レース参戦仕様となっているところ。強化シリンダーブロック、強化ピストン、ウォーターポンプ、メタルタービンなど、過酷な条件が要求される耐久レースでの高負荷を前提とした精度・強度を備えており、レースにおいて最高600psまでのパワーアップも視野に入れています。

目に見える違いとしてはヘッドカバーやコーションプレードが金色に塗装され、専用の300km/hフルスケールメーター、立体エンブレムを装着。特別塗装色としてミレニアムジェイドが用意されているほか、Vスペックにはベイサイドブルー、Mスペックにはシリカブレスが限定色としてそれぞれ設定されています。
  • 日産 スカイラインGT-R エンジン|見つけたら即買い!?
  • 日産 スカイラインGT-R メーター|見つけたら即買い!?
  • 日産 スカイラインGT-R サーキット走行|見つけたら即買い!?
11月1日時点でカーセンサーnetに掲載されている中古車は15台。価格は498万~1480万円で、走行距離2万kmを下回るものは新車時価格を超えるプレミアム価格となっています。割合は12台が「V」で、3台が「M」。修復歴車は1台のみ、走行距離は6万km台が2台あるほかは、すべて3万km未満と、超ハイレベルな個体が揃っています。

なかなか簡単に用意できる金額ではありませんが、いまではR35型GT-Rよりも手に入れにくい存在となっているR34型GT-R。伝説の名機が奏でる猛々しいサウンドと驚異的な走行性能、そして暴力的なほどに凄まじい加速力を一度は味わってみたくはないでしょうか? 興味をもった方は下の検索窓に「スカイラインGT-R ニュル」と入力して検索してみてください。


Text/渡瀬基樹