音楽と光を楽しむ個性派2BOX

若者の車離れについてはずいぶん前から言われていますが、一方で若者にしっかり支持されている車も存在します。それがトヨタのbBで、存在感のあるスタイルや、用途を選ばない広い車内空間などが人気のポイントでした。そんなbBの2代目が、いよいよおいしい存在となってきたのです。

2代目となる現行型のbBが登場したのは2005年12月。初代の良さはそのままに、さらに若者の嗜好を満たすため、「車型 Music Player」をテーマに掲げて開発されました。
  • トヨタ bB 外観(フロント)|おいしい中古車
  • トヨタ bB 外観(リア)|おいしい中古車
怪しさやいかつさをテーマに、ワイルドで存在感のある雰囲気を醸し出すエクステリア。個性派2BOXにふさわしいbBのアイデンティティを表現している(左右)
「車型 Music Player」とは、音楽を楽しむための室内空間を生み出すことを目的としていて、キーワードとなるのは、「音」「光」「まったり」の3つ。音響技術を駆使したオーディオシステムや、音と連動して明滅するイルミネーション、隠れ家的な雰囲気を演出するフロントシートなどが採用されています。

まず「音」に関しては、室内全体に配置した9スピーカーにより、高音質で臨場感あるサウンド空間を創出。これにより、好きな音楽を良い音で存分に楽しむことができます。「光」については、11カ所に音と連動して明滅するイルミネーションを配置。クラブやライブハウスにいるかのような空間を演出しています。

3つ目の「まったり」は、マッタリモード機能付きフロントシートと呼ばれるもので、フロントシートに秘密があります。これは通常のリクライニング機構に加えて、座面が深く沈み込むことにより、さらなるくつろぎ感を与え、まるで隠れ家にいるかのような感覚をもたらすものです。

エンジンは直4の1.3Lと1.5Lの2種類が用意され、ミッションはすべて4ATとなっています。実用面においては、全長を短縮して取り回しを容易にさせながらも、室内空間は旧型と同等レベルを確保するなど、パッケージングにもこだわりがうかがえます。
  • トヨタ bB インパネ|おいしい中古車
  • トヨタ bB インテリア|おいしい中古車
  • トヨタ bB ラゲージ|おいしい中古車
音と連動するイルミネーションで、車がライブハウスに変貌(左) まったりシートは座面が深く沈み込む(中) 収納など実用面の充実ぶりもbBの魅力の一つ(右)

あえて修復歴車を狙い安く手に入れる方法も

それだけに初代同様若者からの支持を集め、相場は高値で安定していたのですが、登場から5年がたち、やっとおいしいといえる存在になってきました。程度にこだわらなければ、50万円以下で手に入れることも可能です。

例えば修復歴こそありますが、走行4.8万kmの1.3S。当時の新車価格は134.4万円なのですが、39.9万円と100万円近く安い中古車も存在します。スポーツカーなら、修復歴にこだわるのは当然でしょうが、街乗り中心というのであれば、修復歴には目をつぶるといった割り切りをすることで、大幅に安く買うこともできるのです。それでもやはり修復歴が気になる方は、63万円で走行8万km、修復歴なしという中古車もあります。

bBでサーキットを存分に走りたい!という方は少ないと思いますが、「スタイルに惚れた」や「音楽やイルミネーションを楽しみたい」のであれば、ちょっと安い修復歴車をあえて狙うのも、賢い選択と言えるのではないでしょうか。
Text/金子剛士